ソロジャーナル

倉林
·

という遊びがある。

平たく言うと「シナリオに沿って、キャラクターとして文章を書く」遊びだ。

本来は、キャラクターが書いている体で日記や記録を書くというやつ。だから小説ではない。TRPGやロールプレイの系譜だとは思うが、よく知らない。

「日記なので、物語をすべて書く必要がない」というのもメリットの1つです。

ゲームが終わった後にプレイヤーの手元には日記や手紙などの“記念品”が残るので、それを見返してあなた自身が物語のすべてを振り返えられれば良いのです。

今、全力で推したいアナログゲーム 「ジャーナリングRPG(ソロジャーナルRPG)」Ver.2023

物を書く遊びだが、そもそも一人遊びなので、自分が楽しいなら適当でいい。自分はいつも箇条書きとかで済ませている。推敲も別にしなくていいし、そもそもシナリオの指示が気に入らないなら無視してもいい。

これが地味に楽しいので、よくやる。

 

で、楽しいからついにシナリオ作っちゃった。三日間くらいで。ノリで。

トレーラー

勇躍きたれ(ゆうやく-きたれ)。五分で決めたタイトル。何かを叶えるために闘技場で勝ち進もう、という内容。

最近「それっぽい」画像を作るのがまあまあできるようになってきたので、トレーラーも自作した。まあそれは置いといて、よければ遊んでください。

「ダウンロード」はかなり読みにくいテキストファイルが手に入る。「シナリオを読む」のほうがずっと読みやすいです。

ログ

ソロジャーナルはまず作者が例文的にプレイログを公開するっぽいが、そこまでやるのは流石に恥ずかしい。一応、人前に出すからにはテストプレイをしたので、それを記念兼例文としてこっそり残しておく。プレイに差し障るようなネタバレは元々ない。

以下は調整前の内容を含むし、ルールブックにない進行をした部分もある。また「気が向いたら小説仕立てにした」程度の遊び方なので、だいぶ雑だ。まあ数値面のテストプレイだしね。

 


勇躍きたれやるぞ!

キャラメイク

PCを作成:

  • 名前「こがねのバロウ」ランク6

  • 年齢 22+5=27歳

  • 所持金、装備 1d6=4 まあまあ裕福

  • 戦闘スタイル 火の弩使い(中衛・鈍重・保守的)

  • 動機 情報を求めて闘技に参加した。

  • 態度 とげとげ

ランク6。テストプレイなのに最強ランクになっちゃった。

かつて名を馳せた引退冒険者。スロースターターな攻撃職だが、一度火が点けば爆発的な殲滅能力を見せる。

なかなか黙っていられず、ひとたび口を開けばとげとげちくちくしており、シンプルに嫌われがち。

消息知れずとなった過去の同行者を探し、趣味でもないこのコロシアムへ訪れた。

プレイ設定

闘技は4日間。

PCとしては優勝できずとも、手がかりさえ得られれば上々。

1日目

闘技(参加)

対戦相手を生成:

  • 名前:アルキヤ ランク:4

  • 年齢:14+5=19歳

  • 戦闘スタイル:物理・殴打(中衛・身軽・変則的)

  • 動機:力

  • 態度:とげとげ

山賊のような若造。全員ぶっ倒すと息まいている、ちょっとした注目株。

すばしこい攻め手はシンプルだが力押しでもなく、ここまで生き延びてきた戦闘技術が垣間見える。

礼節のない振る舞いだけなら、バロウと似た者同士だ。

戦闘処理:

  • 勝率ボーナス:(4-6=--2)*5 目標値は40

    • 1d100=39 あ!!!!!!!接戦敗北だ!!!!!

  • 負傷度:4 まあまあの傷を負った。健闘したのではないか。

  • 相手の負傷度:5 かなり頑張った。大暴れだ。

戦闘終了! 敗北。

単独戦闘に向かないバロウはあえなく初戦敗退となった。なんて面白いゲームなんだ。

夕食

夕食イベント:6→5:嫌がらせした/された。草。

真新しい傷の痛みに耐えつつ食事をとる。アルキヤが近付いてきたので何かと思えば、ただからかってきた。畜生めが。

応酬の中で、なぜ私のような弩使いが、向かない闘技場に参加したのかと詰られ、つい「人探しをしている」と、口が滑ってしまった。

思いのほか、追撃はされなかった。……これが次の弱味にでもされなければいいのだが。

就寝

負傷度:4-2=2

ゆっくりと体を休めた。

探し人の手がかりはない。敗退により参加資格も失ってしまったが、仕方ない。

選手としてよりは、観客としてのほうが、自然に情報を聞き回れるだろう。

二日目

負傷度:2。

闘技(観戦)

観戦イベント:6 木陰で休憩。負傷度:2-1=1

NPC同士の戦闘を生成:

  • 選手1:1d6で6ならアルキヤ:6。

    • アルキヤ(ランク4、負傷度:3)の出場だった。頑張れ~。

  • 選手2:ランク:3。格下の誰か。

戦闘処理:

  • アルキヤ視点で目標値45

    • 1d100=92 アルキヤの勝利

  • アルキヤの負傷度:2

  • 相手の負傷度:2

熱狂に混ざる気にはなれず、比較的静かな影で休息を取った。

アルキヤは相手を圧倒し、危なげなく勝利した。この私を負かしたのだから、そうでなくては困るが。

闘技場で求められる「魅せ方」はどうやら理解していないようだが、遠慮も手加減もなく追いかけ回す試合光景は、なかなかに観客を喜ばせたようだ。憎たらしいやつだ。

夕食

夕食イベント:1。ゆっくり夕食を取った。

二回戦が終了ともなれば、闘士らもだいぶ沸き立っている。……明日からの闘技のことで話題はもちきりだ。ろくな聞き込みはできそうにないが、仕方あるまい。なんせ食事がおいしかったのだから、文句はない。

やはり、一人の時間が好きだ。そうでなかった期間と言えば、探し人がいたときくらいだ。

就寝

負傷度:0! 全快!

三日目

闘技(観戦)

観戦イベント:3 他の闘士との交流。

  • 1d6が6なら知り合い(アルキヤ):3。他の人。

闘士NPCを生成:

  • 名前:パスティ ランク:4 みんな強くない?

  • 年齢:15+5=20歳

  • 戦闘スタイル: 水の魔法使い(近距離・身軽・変則的)

  • 動機:情報

  • 態度:だんまり

  • その他:1d6で奇数なら敗退済み→2! この人決勝に出る人だ!!

前線で攻撃をかいくぐりつつ、弱体化と攻撃を兼ねた魔術を操る魔術師。

進行中のNPCの試合を生成:

  • 1d6で奇数なら知り合い(アルキヤ)

  • 闘士1:4!他の人。ランク:4 負傷度:6

  • 闘士2:3!アルキヤ。(ランク:4、負傷度:3)

戦闘処理(闘士1視点):

  • 負傷度の差(3*4)を目標値に加算する。目標値は62

    • 1d100:9! 敗北。

つまりアルキヤの勝ち! やったね。こいつまた追いかけ回してる。

  • 闘士1の負傷度:3 負傷度:9 死にかけ

  • アルキヤの負傷度:1 負傷度:4

ということは、決勝戦はアルキヤとパスティだ。

物静かな術師と隣席になった。やや喧騒から遠いこの席を気に入ったらしい。たぶん、私と話が合う性質だ。

名をパスティと言った。度々見かけた顔は、やはり闘士だった。確か、明日の決勝にも出るはずだ。

口数の少ない相手に探りを入れてみたが、パスティはあまり他人に興味がないようだった。私の顔も覚えてはいなかった――初戦敗退したのだから、仕方ない気もするけど。自分の探し人については、脈はなさそうだ。

一方で、パスティは私と遠からぬ種類の情報を求めているらしい。凛とした眼差しが闘技場を見下ろして、ぽつりとつぶやいた――村を滅ぼした仇が、闘士の中にいるかもしれない、と。

同時、割れんばかりの歓声に視線を戻すと、アルキヤが血にまみれた鈍器を高く掲げたところだった。

夕食

夕食イベント:1。ゆっくりと食事をとった。

食堂は閑散としている。負けたのに闘技場を離れないのは、自分くらいのようだ。

急いでここを出たところで、どうせ行く当てはない。それに……。

明日の勝敗が、なんだか妙に気になった。

就寝

四日目。最終日!

闘技(観戦)

観戦イベント:4 観客と交流

  • アルキヤ(ランク:4 負傷度:2)

  • パスティ(ランク:4 負傷度(1d6-2):2-2:0)

勝敗ダイス(アルキヤ視点)

  • 目標値は~ 負傷度により2*4=8、よって58!

    • 1d100=32! アルキヤ敗退でパスティの勝ち~

  • アルキヤ負傷度:3 現在負傷度:5

  • パスティ負傷度:1

日程の最終日。観客は誰もが今日の闘技について語ることで忙しく、どちらかの勝敗に賭けたり、試合前から祝い事のように酒を浴びたりする有様だった。

決着までの時間が、やたらと短く感じた。

耳が痛くなるくらいの歓声が降り注ぐ中、倒れるアルキヤにパスティが何を語ったのか、自分には聞こえなかった。

この後、パスティとアルキヤは組むことになった。

その報告を他人事みたいに聞いていたら、「何ぼうっとしてんだ?」と馬鹿にしたような声がかかる――「あんたのことも誘ってんだよ」。

「あんた、腕のいい冒険者だったんだろ? 口の悪さは最悪だし目付きもわりいけど、力を借りるには悪くねえ相手だからな。」

終わり

満足して記録を途中で終えていることが分かる。この後各々の目標を抱えつつ三人で旅に出ることでしょう。

初戦のNPCが勝ち抜くとは全然思ってなくて、ちょっと面白かった。これがジャンプラのスポーツ漫画だったらアルキヤが主人公だし、自分は試合を切っ掛けに主人公と仲良くなる立場だ。

多分アルキヤは、自分を負かしたパスティのことを純粋に尊敬しているし、そういう自分達に遅れずついてこれるのはバロウくらいしかいない、と思っている。

倉林はダイスに意味を見出すのが大好き。あ~面白かった。

自分を含む闘士16人全員を作ってから一日目を開始する、とかも面白いかもしれない。強制群像劇。驚くほど面倒そうだけど。


仮にもテストプレイなので。

  • 敗北後が若干暇なことは制作時から認識していたので、もうちょい勝敗判定を調整してもいいかな~とは思いつつ、でもこういうのは頑張っても負けるほうが面白いと思ってもいる。

    結局そのまま出したが、まあよさそうかな。ゲーム性をなくしてもいいソロジャーナルだし。

  • 敗者復活とか入れる?

  • 当初はランクが勝率に与える影響を*10にしていたものの、初回戦闘時に急に高く感じて、*5に変更した。

    10に戻してもいい気はするけど、まあ負けるときは問答無用で負けるしな……。

  • イベント表。もう少しいじってもいいかも。「闘士と話す」が重複している部分とか。

@umumbrella
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