冠を持つ神の手

倉林
·
公開:2024/6/1

略称かもかて。好きフリーゲーム。

ジャンルは「育成系」「ファンタジー人生ADV」らしい。ある国に見出された王位継承候補の一人となって、一年を過ごす。

母さんが、死んだ。

それが全ての始まりだった。

王になるための育成ゲーム部分は、重要だけどメインではない。

主人公は成人するまでの一年を王城で過ごす。狭い王城で過ごすということは、人間関係も閉じられたものになるということ。

すごくポジティブにまとめると、一年の間に限られた人間関係を楽しもう! ってゲームかも。

かわいいサニャのスクショ

かわいい攻略対象のスクショ。

ポジティブじゃないルートもある。各キャラそれぞれに攻略ルートが5つある:愛情、友情、憎悪、裏切、殺害。殺害ルートあるんですよ。なお未成年の主人公はまだ無性であるため、男女両方との愛情ルートが成立する。

選択肢の量が鬼ほどあって、その一つ一つが好感度やイベント分岐に直結する。

ステータスによるイベント変動もある。「武人を殺害しようと襲ったら剣術が弱くて競り負ける」「自分の能力が攻略キャラより優れていると、だんだん妬まれて好感度が下がる」など。なんなんだよ。

攻略対象は11人いて、↑みたいな困ったやつもいれば、主人公にとにかく素直によくしてくれる庶民派もいるし、ぽっと出の田舎者にも他と平等に接する人格者もいる。

主人公と彼らが互いに何を抱くかは、行動次第。

OPの困ったやつのスクショ

このセリフが嫌味になることってあるんだ。

この人は、唯一の王子なのに王位継承権が得られなくて、たいそうひねくれて育った人。おそらく、キャラゲーによくいるタイプの男。

OPのリリアノのスクショ

この人が現王(正確には女王だが、この世界の三人称は男女の区別がない)。田舎出身の主人公にも平等だけど、公平すぎて隙がない。人妻だけど攻略対象である。なんてことだ。

リリアノ陛下の「何を正しいと思うかではなく、何に対して正しく在りたいか、だ」というセリフ好き。

印象度入力のスクショ

「主人公からNPCに対する好感度の反転」というシステムがある。

端的に言えば「強い愛情が一夜にして憎悪に転じる」「憎悪がある出来事をきっかけに愛情に変わる」という操作ができる。これが攻略に必須なルートもあるし、単に趣味で反転してもいい。

このシステムが……好きでね~。

やりだした初期、出来心で「仲良しルート中、自分を慕ってくれている侍従が夜なべして編んだケープを、愛憎反転して目の前で破る」という最悪シーンを発生させたことがある。

忘れられない。なんでその分岐が用意されているんだって話でもある。

グレオニーのスクショ

基本は読み物だし、操作はそんな複雑じゃない。

が、キャラEDを目指そうと思ったら、初見だとまあまあ難しい。一応、攻略のヒントは都度解禁されるが、一週目はみんなキャラなしEDに到達するんじゃないかってくらい。真面目に王を目指すなら育成にもコツがいる。

そんなんで一周に数時間かかるゲームだけど、周回するのが楽しい。また一人分くらいはEDコンプしたいな~。

モゼーラのスクショ

愛情・友情ルートはどれもハッピーで前向きだけど、憎悪・殺害ルートは当然のごとく後ろ向きで暗鬱としている。事故や過失扱いで殺すこともあるし、この手で直接殺すこともある。愛情の直後に憎悪・殺害をやると、人間ってここまで変わるんだ……の風味がある。

「同じ立場同士なら仲良くできると思ったのに、優しくしてやったのが馬鹿みたい」「まさかお前と仲良くできるとは」などの振れ幅がある。長く閉じられた世界であるゆえの鬱屈がある。

一番好きな殺害EDは「これが、僕がこの城で一年過ごした結果だった。」です。

舞台は王城、つまり貴族社会でもあるので、貴族キャラと庶民キャラ間の軋轢やねじれもある。味がする。複数攻略キャラによる共同EDもあり、そういうときには和解の栄養素も含まれる(そんな単純な結末ではないけど)。味がする……。

キャラEDを迎えなかったときの攻略キャラがたいてい、EDでうだつが上がらず失踪なり死亡なりすることを考えると、主人公の存在は言葉通りに神の思し召しなのかもしれない。例え至るのが憎悪や殺害EDだとしても。

楽しみです

🎉🎉🎉🎉🎉リメイク制作🎉🎉🎉🎉🎉🎉

やった~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!

最高~ 嬉しい~~~ 楽しみ~ 今日何も手に付かない~ 明日発売されてくれ~~

死ぬほど見た。

@umumbrella
欲しいものリストあるいは既読の色々を書く