【マンガ】あなただけの言葉

undeuxc
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オムニバス短編集。SNSを積極的に使う学生とオフ会する管理人の話。もちろん管理人は成人だけど、あんまり頼りになる感じではない。バズに生きがいを感じてバズネタを相談する子、曖昧な情報を投稿した人へ「正しい」情報をリプライし続ける子、定期的に「辞める」「自傷」話を持ち出す子、他人の投稿だけを見て満足するようになった子、が出てきた。今時な話で、なおかつ全てがすっきりしたハッピーエンドではないにせよ、答えの一つとしては妥当かなと思った。

特に印象に残ったのが「他人の投稿だけを見て満足する子」の話。最初は自分も面白い投稿をしたり、フォロワー同士で日常会話が盛り上がったらしいけど、いつからか他人の投稿と自分の投稿を比べて、自分の投稿に価値がないと思い始めたとか。きっかけはわからず、気づいたら「ニュースの話よりこっちのほうが本物っぽい」「あの映画ってこういうことでしょ?」のように、他者の投稿に正しさを感じて依存し始めた……ように思える。何か話題があっても、まず検索をかけて正しいと思える「模範解答を探す」。その上で、それを「自分の意見の代弁」として他者に主張する。そんなかんじ。

主人公(管理人)と会話する時点で「正しいかわからないんですけど」「他の人は違うと思うんですけど」「前にいい例を見た気がするので待ってください」といった卑屈ぷりがすごかった。情報の宝であり、口語調の短文が集まるSNSで得られる知識はそれほど安易なのだと思い知らされた。国語が苦手、読書が苦手、というのも頷ける。要は自分の意見が持てなくなっているのだろうけど、自分でそのことに気づけてないのもやばい。価値がないから他者の言葉を優先しているだけで、考えてはいるらしい。案の定、主人公のアドバイスも聞き入れず、数ヶ月後にアカウントを削除してしまったというビターエンドで終わってしまったが、主人公は十分寄り添っていたと思う。ただ、本人の自覚がないままこのままだとだめだ、というような焦らせる言葉のチョイスがまずかった……のかもしれない。難しい。でも依存していたのは本当なので削除を期に自分の意見を持つようになってほしいと思った。

@undeuxc
日記みたいに使えたらなとおもってます