イチゴとハクモクレン

undeva
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公開:2026/3/9

仕事を終えて、いつもと少し違う道を回って帰った。少し運動をした方がいいかもなと思ったから。

いつもと違う道にはいつもと違うお店があって、いつもと違うスーパーがある。なんとなく覗いたらイチゴをパック300円で売っていたので、思わず買ってしまった。

普段よりぐっと安いし、質があまりよくないのかもしれないと思って、パックをいくつも見比べてみたが、どれも赤くつやめいていておいしそうだ。あまおうととちあいかでかなり迷って、今日は小ぶりでかわいらしいとちあいかにした。イチゴは食べるのが楽だから、小さくてもあまりストレスはない。

いい買い物をしたなと思いながら歩いていくと、老人ホームの前に桜とハクモクレンが咲いていた。満開を少し過ぎたくらい。咲き始めていたことにも気がつかなかったなと思いながらしばらく眺めて、また歩いた。

実家の最寄り駅の近くには、樹齢何十年も経っていそうな桜の大樹があった。毎年綺麗な花をつけるので、車の窓から花見をするのを楽しみにしていたのに、私が実家を出た頃に切られて老人ホームになってしまった。畑もいくつかなくなって、新しい家がどんどん建っている。

発展するのは多分、いいことだ。そう思いながら、妹たちといる時だけ、こんなにたくさん建てなくってもいいのにね、とこっそり話している。

@undeva
本と旅と万年筆が好き。