ポケ森の中心で数値海岸とつぶやく

unknowntb140
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公開:2024/10/29

7年間やっていたスマホゲーがサービス終了する。どうぶつの森ポケットキャンプである。

厳密にサービスインからやっていたかは覚えてないが大体周りのみんながやりだしたタイミングでやり始めて、そしてずっとコツコツ毎日ログインしていたしイベントもこなしていた。私は割とそういうのは惰性でコツコツやっちゃうタイプなのである。

作業ゲーではあるのだが、一応、やってるうちに人が離れるのを防ぐためか、だんだんと手数が少なくこなせるようなシステムが導入されていった。さすがに一番最初のサービスイン時の作業量のままだったらやってないと思う。

で、今年の11月末でサービス終了が発表された。とはいえ、いわゆるレイド的なみんなと協力してやるイベントが十分成立する程度にはアクティブユーザーがいるし、「ゲームとして成立しないほどユーザー数が減る前にきっちりクローズ」という方針なのだと思う。しかも買い切り形で通信をしないアプリにデータが引き継げる、という。

その発表があってからはちょっとフレンド(ゲーム内でフレンド登録してプレゼントを送りあうなどできる相手)の挙動が面白かった。

まずログインしなくなる人(もういいやー、と思ってしまったのだろうか)

フレンド同士、物の売り買いやギフトの送りあいなどはできるが会話する機能はないためユーザー名に「みんなありがとう」などと入れて別れの挨拶をするもの。

他ユーザーとやりとりするギフトは買い切りアプリになったら使わない(おそらく消える)ので配りまくるもの。

ところで飛浩隆の「グラン・ヴァカンス: 廃園の天使」という小説をご存じだろうか。面白いですよ。まあそこそこエグいけど。

この小説の舞台は「数値海岸」といわれる仮想リゾート地である。しかしそこは何らかの理由により閉鎖され見捨てられ、訪れる客もいない電脳空間でAIたちが変わらない日常を送っている。はい好きな人には刺さる設定ですよねいいですよね。

サービス終了し、通信を伴わない(新規の情報も、他のユーザーとの交流もない)アプリに切り離されるポケ森、お、ちょっと数値海岸ぽいではないか、と思った。とはいえ客(私だ)は訪れることになるだろうが私が飽きたらそれっきりである。作業ゲーを惰性でやってるだけなので、まあどっかで辞めるときは来る。

そして移行先のアプリの詳細が出た。フレンドとの縁は切れると思ったが、サービス終了時にアクティブユーザーだったフレンドについては、買い切りアプリに引き継がれて、時折、ゲーム内の岬に訪れるのだという。

とはいえ「通信をしない」のだからこのフレンドは厳密に今のフレンド(背後にプレイヤーがいる)ではない。データ引継ぎ時のフレンドの情報を保存しておき、時折訪れる影として投影しているに過ぎない。という事になると思う。多分(まだそのアプリ見てないので)

どうぶつの森のどうぶつたちは通信のない世界に閉ざされ、かつていた人間の影(と唯一のプレイヤー)だけが残されて変わらない日常を送る。

うわーー(厳密には違うけど)数値海岸ぽーい!と思っている。ゲームのサービス終了に立ち会ったことないし、こんなスタンドアロンのアプリに移行するものはそう多くないだろうけどおもしれー、と思ってみている。

アプリは買い切りと考えれば別にそれほど高くなかったので買おうと思う。

私の数値海岸でまた会いましょう。