M-1の魅力

星影
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あと追いでM-1の配信見たけどすごい決勝戦だった。令和ロマンとヤーレンズ、最後の結果発表の盛り上がりは久々に興奮した。

さや香は決勝1発目のネタからガラッと変えて独自の世界観ぶっ込んできたので、分かりやすいネタだった最終2組との比較でかなり厳しかった印象。1発目の掴みが素晴らしく、敗退者の去り際の振りでも使われたホームステイネタの印象が強かっただけに、残念ながらネタの選択を誤ってしまったように思えた。1発目の時の笑いのうねり飲み込まれていく小気味良さ。最終決戦の場でこの期待値を上回るのは本当に難しかったと思う。さや香は決勝に上がるのも3回目。流石にここまで見慣れてしまうと、M-1のようにダークホースがどんでん返しを巻き起こす場で突き抜けるのは難しいかもしれない。

接戦で惜しくも敗れたヤーレンズ。繋ぎの小ボケの笑いがほぼ外れず、全体構成の完成度の高さに感嘆した。ネタに出てくるワードの選出がアラフォーな自分には物凄くフィットしたけど、逆に若者には通じない映画タイトルや元ネタも多かったので、審査員に合わせて仕上げてきたのかなと感じた。おかしなキャラと的確なツッコミ、2人とも声が通り最後も丁寧に伏線回収して綺麗に終わる。もっともっと他のネタを見たくなるセンスの塊のようなコンビだった。

そして令和ロマン。ファースト、セカンドラウンドともに一番手で会場を沸かせた。1発目の掴みから完璧に空気を作ったのは圧巻。広い世代にわかるシチュエーションネタで、難しいことを考えず素直に笑えた人が多かったのではないだろうか。話だけでなくステージを広く使い、動きの笑いで飽きさせない工夫がされていた。1戦目終わりの今田さんとの絡みを見て平場の強さも伝わった。期待と裏切りの配分、世界観への引き込み、観客の一体感、最終結果発表の盛り上がり。こういうのが見れるのがM-1の魅力なんだと再認識できた。敗者復活から翌日の舞台裏の配信まで全部見たけど、納得できる結果で非常に満足度の高い大会だった。

自分の人生を人を笑わせることに費やす。それでも栄光を掴めるのはひと握りだ。ベンチャー・スタートアップに多くの人生を賭けている身としては、お笑い芸人という過酷な道を歩むのもまたある種のイノベーターとして心から尊敬しています。

ちなみに僕の推しは真空ジェシカです。彼らの笑いが世界を席巻する日を待ち望んでいます。

本当に優勝してほしい。

@unsolublesugar
しずかに暮らしたい