紅茶を飲んでいる。たくさん。去年の夏ごろにミルクティのおいしさに気が付いた。きっかけはコメダの小豆小町シリーズで、ミルクティやカフェオレの中に小豆が入っているそれを興味本位で飲んだ時、不思議な味にびっくりした。つめたいミルクティの、やわらかくてすうっとした味と、あんこのやさしい甘さがなじんで、独特のおいしさがするのだ。わたしが初めて飲んだミルクティは、父親が朝飲んでいたやつ。おとなが口にしているものが、なんでもとくべつで、魅力的に見えたころ。ミルクティも勿論例外ではなくて、「ひとくちちょうだい」とねだったのだけれど、その時は変な味だとしか思わなかった。でもそれから十数年が経って、今はぐびぐび飲めるようになった。味覚の変化とは不思議なものだと思う。2023年、すなわち18歳から19歳への移り変わりの年は、色々なもののおいしさに気が付いた年だったな、と思う。みかんの皮を剝いた時の、太陽を食べるわくわく、じゅわっと沁みる酸っぱさ。かぼちゃの天ぷらの甘さは、からいつゆとうまく折り合いをつけていてかっこいい。仕事のできる大人という感じがする。柔軟だが勇敢な味だ。それからミルクティ。もやっとしてるけど、澄んだ味。牛乳のまろやかな舌触りと匂いに、紅茶が負けていないお陰だろう。茶葉の鋭い味と香りが、すきすき口を過ぎていく。おいしい!お腹が空いたから飲んでいるのだけれど(最近2キロも太ってしまったので。これも最近初めておいしさを知ったカップ焼きそばのせい)、なかなかお腹が満たされる。ポットに紅茶を作って、あらかじめミルクを入れたカップに注ぐ。飲んでいると、口の中をすっきりさせたくなってくるので、合間合間に水を挟む。一杯飲みきったら、次はストレート。こちらも水を挟みつつ。これを繰り返していくと、胃がほどよくちゃぷちゃぷになる。あたたかい飲み物特有の性質のおかげで、気持ちも満たされてほっとする。かなり良いかも。