気付いたら日記ではなく、毎日1000字程度何かについて語る連載になりつつある。当初想定していたものとはやや違うのだけど、これはこれで良いかもしれない。
ポルプリとSS
ポールプリンセス!!は、目の前にあるものを自らの意志で掴むことで見えてくる世界を描いている作品だ。観ると何だか自分も新しいことをやってみたり、手放さず続けてみたりしようかなと思える気がする。そんなわけで昨年12月に、こちらこそThanks Bookという合同誌に初めて文章を寄稿した。ポルプリに関する文章自体はブログにいくつか書いていたものの、同人誌を書くこと自体初めてだったので少し迷った。とはいえ、色々と良い経験になり、やってみて良かったと思う。この合同誌は締切10日くらいの突発的なものだったのだが、今回新たに合同誌が作られるということで、今回も寄稿することにした。前回と同じように感想文のようなものを出しても良かったのだが、せっかく期間に余裕もあるということで、初めてSSを書いてみることにした。
なぜSSを書こうと思ったかという理由はいくつかありそうだが、作品自体がかなり余白を残した作りになっていること、が最も大きな理由だと思う。ポルプリという作品では、ドラマパートでは重要なところを押さえた上で多くは語らず、ポールダンスショーが多くの情報量を持っている。そのため、ドラマパートの一つの描写や、ポールダンスショーの衣装、歌詞、動きなどから、こんなことがあったのではないかと想像させてくるのだ。特にエルダンジュのサナ姫とノア殿はドラマパートの描写が少なく、想像の余地が大いにある。
(補完的な)SSを書いてみて思ったのは、解釈との距離が意外と小さいな、ということだ。この人物はこの場面でこんなことを思っていたのではないかという解釈が積み重なれば、場面と場面を結ぶ存在しない場面の幻覚が見えてくる。存在しない場面を描く作業は、点と点を結ぶ補助線を引く作業に似ていて、じっと見つめていると見えてきてしまい、もうそうなったら線を引くしかないものだ。一つの物語としてまとめあげるために取捨選択や工夫こそいるものの、違いはそのくらいのように感じた。
さて、実はSSは初稿提出も済んでいて、細かな修正くらいかなと思っている。ちなみにテーマはユカノア。劇場版を初めて観たときはユカヒナ最高~という感じだったのに、そのテーマを選ぶことになったのは自分でも驚きだが、描かれていない部分が多い故の魅力なのかもしれない。人々の手に届くのは少し先になるが、もし読んでもらえたらとても嬉しい。