「アイドルマスター シャイニーカラーズ Song for Prism」のイベント、「十瞬」のシナリオを読んだ。先月頃から動き出した、「PJ: REFRAC7IONS」(いわゆるシャッフルユニット)の新ユニット第2弾「Fumage」のイベントシナリオだ。
新ユニット第1弾の「I'm a Cutie Finder」(通称アイキュー)が5人だったのに対して、今回は幽谷霧子/浅倉透という僅か2人のユニット。アイキューのイベントは、話としては良いのだが(シャニソンのシナリオの短さもあり)センターの冬優子さん以外はあまり掘り下げがなく、せっかくユニットメンバーを入れ替えたことを考えるとやや物足りなさを感じていた。対して今回はユニットの人数が絞られた分、しっかり時間を掛けて2人のことを描けていたと思う。
霧子/透という2人はそれぞれ独自の世界観を持っていて、世界を見る目も言葉の選び方も大きく異なる。バス停で待っているときも、バスに乗ってからも、2人はお互いの見ているものを見ることができない。バスの両側の窓が2人それぞれが持つ視界のように表現されていて、その視界は傍に座っている者にしか見られないのだ。
そんな中でキーとして描かれるのが、「グリーンフラッシュ現象」という自然現象。太陽が海に沈んでいく瞬間に、緑色に光って見える現象のことだ。太陽は霧子、海は透、現象は2人の見る景色の重なり(の比喩)として捉えられるだろう。そしてこれを言葉で語るだけでなく、シャニソンの持つ3Dアニメーション表現で、実際にこの現象を映像として描いてみせたのが見事だったと思う。重なったとき、2人それぞれが別の擬音で表現していたのも「同じ物を見た」だけで感じ方はまた違うのが表されていて良い。
そしてこの緑色が「Fumage」のユニットのカラーでもある。イベントタイトルが「十瞬」は、別々2人の一瞬と一瞬が直交に交わったことを表しているように思えた。
シナリオを通しても2人の言葉は少なく、第三者から見たらよく話すようになったな~という感じはしない。だが2人は、「たくさん話した」と語っているのがいい。交わした言葉の多寡でなく、言葉に乗せた想いや、言葉にしなかった想いも含めたものが、コミュニケーションですから。
互いが互いに自分を持ちながら、一刻だけ同じ物を見ていた関係というのは、このシャッフルユニットという一時的な概念にピッタリだったと思う。いい意味で、正式なユニットでは描けない関係性を見ることができた。アイドルマスターシャイニーカラーズ、盛り上がってますね。