新しい職場で働きはじめた。いい感じだ
電車で本を読むことにした
今は森見登美彦さんの『新釈 走れメロス 他四篇』を読んでいる。古本屋で立ち読みしていたら、店員さんが「森見さんお好きなんですか? 四畳半や夜は短しとの繋がりもあって、すごくすごく面白いです、オススメです!」と目をキラキラさせていらっしゃり、買わずにはいられなかった。内容はいつものワチャワチャした感じでたのしい。
短編のひとつ『藪の中』が秋の話で、ちょうど今の季節とリンクしていて没入感があった。
秋だったから、気候はちょうど良くて、屋上にいるのは気分が良かった。
時には雨がぱらついたが、たいていは面白いほどに晴れの日が続いた。屋上の錆びた手すりの向こうには立派な銀杏(いちょう)が聳(そび)えていて、撮影が進むにつれて鮮やかな黄色に変わっていく。休憩時間には、風に揺れる銀杏を眺めながら、みんなで弁当を食べた。
—『新釈 走れメロス 他四篇』森見 登美彦 著
