転地療法的な帯広

uron_oolong
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公開:2023/11/24

物理的に100km移動するとリラックス効果が得られると聞いたから、はるばる帯広までやってきた。100kmどころではないけど。もはや移動することが目的だったので、到着した時点で目的を果たしてる部分もありつつ、せっかく来たのだから楽しもう精神で過ごしてる。

帯広には特に縁はないなあと思ってたけど、いざ来てみると意外とある。例えば、帯広は『銀の匙』の舞台。帯広農業高校の前を通ったり、ばんえい競馬場にも行ってみたりと意外と満喫したし。朝ドラ100作目の『なつぞら』の舞台でもあるので、作中で吉沢亮さんが演じた天陽くんのモデルである神田日勝さんの絵を観に行った。農家であり画家でもある神田日勝さんの人生を辿りながら眺める、未完で終わった作品『馬』はなかなかに感慨深かった。独学で油絵を描き始めた彼が、自分の生活に根ざした絵を描くことを生涯貫いたこと、金が無いから一番安い茶色の絵の具を中心に描いてたこと、キャンバスではなくベニヤ板を多用していたこと。『なつぞら』は想像していた以上に史実どおりの描き方だったのだなあと。

夜は北の屋台に行き、そこで知り合った地元民との会話を楽しみつつ、帰ってきて『片岡凜のオールナイトニッポンX』を聴いてる。片岡凜さんは20歳の女優で、めちゃくちゃユニークな文才を持っていて。言葉選びが独特なことは知っていたけど、話してもこんなに面白いなんて、と良い意味で驚いてる。『あの夜であえたら』を観てから、オールナイトニッポンをより楽しめるようになった。

@uron_oolong
野生の編集者。餃子とかを食べる