バナナがしみる

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公開:2024/7/17

 7時半に起きる。朝ごはんにヨーグルトを食べて本を読む。最近、朝が蒸し暑い気がする。冷えるまで……と思いエアコンをつける。本を読んでいたらお昼になっていた。塩さばと茄子とピーマンの焼き浸しとごはんでお昼ごはんを済ませる。


 『台湾文学ブックカフェ〈2〉中篇小説集 バナナの木殺し』を読み終える。邱常婷「バナナの木殺し」、王定国「戴美楽嬢の婚礼」、周芬伶「ろくでなしの駭雲」の三編が収録されている。「バナナの木殺し」が内容も面白く表現も綺麗で1番好きだった。

空は紫色に変わり、それからさらに赤に、血のような赤に変わる。彼らはこうした赤色のタ暮れのなかで、バナナの木の塊茎から地上に伸びた偽茎を叩き切るのだ。

(『台湾文学ブックカフェ〈2〉中篇小説集 バナナの木殺し』邱常婷「バナナの木殺し」p.5より)

 「戴美楽嬢の婚礼」は題材が性的すぎて興味をそそられなかった。「ろくでなしの駭雲」はすこし難しかったけれどシスターフッドや百合が描かれていてうれしかったし、文中に登場する「記憶を預かる」という表現が素敵だな、とも思った。

あなたは私にあなたの記憶を預けている。だけどあなたも私の記憶を預かってくれているだろうか?

(『台湾文学ブックカフェ〈2〉中篇小説集 バナナの木殺し』周芬伶「ろくでなしの駭雲」p.242より)

 この三篇はどれも根底のテーマに家族がある気がする。


 図書館に行った。ようやく『三体』を借りることができた。また、ホームページから予約ができるようにパスワードも発行してもらった。これで他の図書館の本も借りやすくなると思う。楽しみ。


 原因が不明だけれど気持ちがなんだか焦るような、不安になるような感じがある。朝起きれないために薬を一種類中止しているからかもしれない。セロトニンを合成したい、そのためにトリプトファンを摂取したいと思い、スーパーでバナナを買って食べた。現在口内炎が4つあるのだけれど、バナナをかじるとそのどれもが痛かった。かなしかったので短歌にした。

耐えがたき口内炎が四つある梅もトマトもバナナもしみる

 もしかしすると「バナナの木殺し」を読んだからバナナが食べたかったのかもしれない、と日記を書いていて思い至った。


 これから食器を洗って、お米を研いで、筋トレなりジョギングなりをする予定。ほどほどにがんばりたい。

@urushino_nagi
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