10時半まで眠る。寒くなったからか、体が冬眠しようとしている。
「Y2K新書」を聞きながら洗濯物を干してお皿を洗う。ファンネームを決めよう、という話で「“あんたたち“がいいんじゃない!?」と言っていて愉快だった。
弟が帰省するのでコインランドリーで布団を洗う。そのまま洗濯物の乾燥を待ちながら黒沢咲『渚のリーチ』を読む。洗濯物を乾かすあったかい匂いの中で本を読むのは心地いい。
アイドルマスターシンデレラガールズの、アイドルのおすすめ本が挙げられていた。好きな本は内面を表すと思っているので、公式からこのように発表されることをうれしく思う。
挙げられている中で読んだことのある本ははらだ『ワンルームエンジェル』、前野ウルド浩太郎『バッタを倒しにアフリカへ』、辻村深月『図書室で暮らしたい』、宮下奈都『羊と鋼の森』の4冊。案外少ない。意外にも、鷺沢文香さんの挙げている本は2冊とも読んでいた。
しかし、私は『羊と鋼の森』を読んだものの、まるっきりピンときていない。文章が綺麗だと絶賛されているけれど雰囲気だけの文章だと感じるし、人名の和音(かずね)と音楽の和音(わおん)が同時に登場するのが文字の表現としては悪手なのでは、と思うし、終わり方が金八先生みたいなところも合わない。
このように『羊と鋼の森』とはそりが合わないのだけれど(楽しめた人はそれはそれでいいと思うし、羨ましく感じる)果たしてこの本をおすすめに挙げている鷺沢文香さんとは本の趣味が合うのだろうか。合わないかもしれない。『図書室で暮らしたい』も良い本だけれど、小説ではなくエッセイなので小説部門である鷺沢文香さんが挙げる本としては少々疑問を感じる(タイトルで選ばれたのだろうけど……)。
個人的に鷺沢文香さんが他の人におすすめして欲しい本を挙げるとすれば、辻村深月『ぼくのメジャースプーン』と三浦しをんの『月魚』か『舟を編む』、ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』だと思っている。
『ぼくのメジャースプーン』は日常にほんのすこしだけファンタジーが入ったジュブナイル小説。鷺沢文香さんは日常にほんの少しだけ非日常が入った作品がきっと好きだと思う。ジュブナイル小説じゃないのなら、川上弘美『ぼくの死体をよろしくたのむ』あたり。でもジュブナイル小説の方が似合う。殺伐硬派な小説も似合うけれど。
『月魚』は古本の背取屋の話、『舟を編む』は辞書を作る話、『はてしない物語』は主人公が読んでいる本の中に実際に『はてしない物語』が出てくる入れ子構造のファンタジーと、全て本にまつわる小説になっている。鷺沢文香さんは本が好きなので、きっと本にまつわる本も好きだろう。
※追記 鷺沢文香さんにおすすめして欲しい本を考え続けていたけれど、なんだかんだ『新美南吉童話集』かもしれない。
今日のよかったニュース。