9時半に目が覚める。7時半と8時にそれぞれ「水を飲む」「光を浴びる」という名前のアラームをつけているのだけど、それを丁寧に消して二度寝をしている。どうして……。
昨日の晩ごはんは、焼き鮭と茹でいんげんとふろふき大根と、にしんときゃらぶきと味噌汁だった。ふろふき大根は先日安房直子の「ふろふき大根のゆうべ」を読んでどうしても作りたくなってしまったもの。にしんときゃらぶきは貰い物を冷凍していたのこり。味噌汁はきゅうりと茗荷と、ふろふき大根で使った昆布を千切りにしたものを具にして、白ごまをかけて冷や汁風にした。夏を感じる味噌汁でよかった。
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ドニー・アイカー著、安原和見訳『死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相』を読み終える。想像より数倍読みやすく、面白かった。事件のことは痛ましく思うのだけれど、それを解き明かそうとする著者の筆致が面白いのだ。特に食べものの描写が気に入った。
「木こりが使うものとばかり思っていた横引き鋸で木を切り、クンツェヴィッチが持ってきた骨だらけの小魚を焚き火で焼き、アルコール入りのフルーツジュースをどっさり飲んだ。」(p.62)
「昼食のとき、クンツェヴィッチが取り出した容器には、紫色のフルーツゼリーに似たものが入っていた。しかしそれに詰まっていたのはフルーツではなく、ニシンとじゃがいもと茹でたビーツとマヨネーズだった──そして全体にスライスしたタマネギがのっていた。その料理は「毛皮のコートに包んだニシン」という名前で、それは舌にのせたときの感触のかなり正確な表現と言えた。」(p.198)
ドニー・アイカー著、安原和見訳『死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相』より
アルコール入りのフルーツジュースが何なのか気になるし、「毛皮のコートに包んだニシン」という料理も気になる。「毛皮のコートに包んだニシン」について調べたところ、ロシア語だと「セリョートカ・バト・シューバ」という前菜らしい。
松原タニシ『恐い食べ物』について、昨日あまり怖くなかったという話を書いたけれど、ひとつだけ怖い話があった。いぼ痔についての話だ。たしか辛いものが食べられなくなる、という文脈で語られていたのだけれど、重度のいぼ痔になると排泄のたびにいぼが肛門から出てきて、それをトイレットペーパーで肛門の中に入れる必要があるという。そしていぼが出てるときも戻すときも痛いらしい。またいぼ痔がそのくらい重症化すると手術をする必要が出てきて、手術がうまくいかないと肛門にさらに穴が(!)できて肛門が開きっぱなしになるらしい。怖い。手術をせずとも注射で治る場合もあるらしいが、いぼの部分を紐でくくりつけて取る方法?などもあるらしく、こちらも怖い。
買い物ついでに散歩に行く。小雨がぱらついていたので、念のため傘を持っていった。普段から傘を持つことに慣れていないため、かがんだり写真を撮るときに不便だった。この間日傘を友人から借りたときも同じことを思った気がする。傘があると快適なことはわかっているのだけれど、傘がない腕の自由さを優先してしまう。つい先日まで折り畳み傘を持っていなかったのだけど、その原因も傘をさすことが苦手ということに起因しているのかもしれない。
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道中で見つけた、朽ちた木から生えるきのこと道端のカラスビシャク。よく通る道なのにカラスビシャクが生えているなんて思いもよらなかった。通るたびに発見がある。
回転寿司で晩ごはんを食べた。回転寿司に来ると、ここのところ必ずかにみそを頼んでいる。酒の肴みたいな、あん肝とか白子とか生しらすとか、そういった類のものが好き。あとあおさの味噌汁。でも今日は雨で空気がひえびえとしていたので、味噌汁ではなく茶碗蒸しを食べた。銀杏じゃなくて枝豆が上に載っているタイプだったけれど、やさしくてあたたかい出汁の風味に満たされた。