9時に目が覚める。だるくて眠い。顔を洗って、朝ごはんを食べる。昨日寄ったパン屋さんの、オリーブオイルの塩パンとふつうの塩パン、さつまいもとあんこの入ったパン。夫も食べていったらしく、律儀に全て半分になっていた。さつまいもとあんこの入ったパンが特においしかった。
午前中はずっと怠くて、怠さを解消するために洗濯をしたり掃除機をかけたり、いろんな筋を伸ばしたりして過ごした。『この動画は再生できません』の2話も見た。心霊というより人間、怖いね…………という気持ちになる。ホラーゲームであるチラズアート作品の実況をたまに見るのだけれど、そのときの印象と近い。
お昼に納豆ご飯を食べて、お皿を洗って散歩に行く。曇りで風があったのでそこまで暑くはないな、と思っていたら小雨が降ってきた。西の山を見ると山が真っ白で見えなくなっていて、これから大雨が降るのかな、と考える。雨脚が強くなったので急いで帰宅した。道中ではカラスが喧嘩していた。

乗代雄介『パパイヤ・ママイヤ』を読み終える。「これは、わたしたちの一夏の物語。他の誰にも味わうことのできない、わたしたちの秘密。」という始まり方から勝手に共犯者的なものを想像していたのだけれど、真っ直ぐな青春小説だった。少女2人が主人公で、ところどころどちらが喋っているか分かりにくかったり、描写の目的語が抜けているように感じられて情景が想像しにくい箇所もあったけれど、無駄な描写がなくて2人の物語だけが描かれているのがすごく良かった。
「短く切られている爪の中に、それでも砂が青くつまって美しい弧を描いている。」
乗代雄介『パパイヤ・ママイヤ』p.49
作中で1番好きな文章。砂は青いのかもしれない。

和田博文編『石の文学館』も先日読み終えた。全体的に文豪からの引用が多くて文章が固いので読みにくく感じた。石や砂漠に対するロマンのようなところは全くわからなかった。鉱物について書かれている前半の箇所が特に良かった。安房直子さんの読んだことのない物語が収録されていてうれしい。
勢い付いて『貴女。百合小説アンソロジー』にも手をつける。武田綾乃「恋をした私は」と円居挽「雪の花」を読み終える。「雪の花」は百合要素よりミステリ要素が強めだった。「恋をした私は」はかなり好き。そして『貴女。百合小説アンソロジー』はかなり読みやすく、『パパイヤ、ママイヤ』は少し読みにくい文体だったのだなということを再認識した。
「秘密は、琥珀糖に似ているかもしれない、とふと思う。キラキラしていて、甘くて、嚙み締めると口の中で崩れていく。」
『貴女。百合小説アンソロジー』武田綾乃「恋をした私は」p.27
上の文章がとてもきれいで気に入っている。
夕方にお腹が空いてゆで卵を茹で、アジシオをかけて三個も食べた。おいしかった。

散歩をしているとき、蝉の抜け殻を見かけた。今年初めて蝉の抜け殻を見つけた。
