縄文とドータクン

漆野凪
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 寝る前に斜線堂有紀『廃遊園地の殺人』を読んだ。動機やトリックにはぴんとこなかったかも。主人公と藍郷先生の関係ももうちょっと執着があれば好みなのだけれど……と、全体的に惜しい感じだった。この本の1番うれしいところは、事件の起こる廃遊園地「イリュジオンランド」の園内地図がかなり高い質感で付属しているところ!わざわざ二つ折りで、少し硬めの光沢のある紙に地図が印刷してある。惜しいかも……と思いながらもページを捲る手が止められず日付が変わるまで読んでしまったので、なんだかんだで読みやすく、面白かったのだと思う。


 今日は友人と遊ぶ予定の日だった。しかし前日の夜更かしのせいで、わたしは予定より1時間遅れて合流することになった。失敗。

 友人を連れて博物館に行った。今回縄文に関する展示がされているとのことで、うちのポケモンfitドータクンにも前の文明を見せてあげたいな、と思い鞄にリボンで括り付けていった。博物館には様々な縄文土器が展示されていた。取手が顔になっていたりとかなりユニークなものが多かったけれど、正直どれがどう違うかと言われると全くわからなかった。派手になればなるほど嬉しいし、中空になっている土器の取手部分はどう作ってるのか全くわからなくてすごい、ということだけがわかった。

 小さい土偶。かわいい。

 鞄に括り付けられるドータクン。

 縄文土器を見せられるドータクン。


 喫茶店でお昼を食べた。わたしはハヤシライスを注文した。ルーが銀色の器(グレービーボートというらしい)によそわれていてうれしい。ハヤシライスなのにちょっとスパイシーで不思議な味がした。友人はボロネーゼを頼んでいた。味見させてもらったところ、牛の脂のうまみを感じる深みのある味でかなりおいしかった。また行きたい。


 図書館で本を返して、新たに本を借りてきた。うっかり沢山借りてしまった。フォロワーに勧めてもらった『特別ではない一日』も、無事棚から発見できたし、ずっと気になっていた『死に山』も借りることができた。『恐い食べ物』は「死を招くオムライス」が出てくるとのことで気になっていた。『三体』はどのタイミングで来ても借りられている。もう文庫を買った方が早いかもしれない。


 本を買ってしまった。出るのが楽しみだった百合アンソロジー『貴女。』と、キュンタのステンドグラス風栞が欲しくて買ってしまったH・P・ラヴクラフト『アウトサイダー クトゥルー神話傑作選』。小説背面のあらすじから「ガールミーツ小説」と言及されており、かつ帯にも「二人の少女が出会ったとき、輝かしい生命が踊りだす。」と書かれていてシスターフッド小説なことを期待させる乗代雄介『パパイヤ・ママイヤ』。はしごした2件目の本屋で装丁のあまりのかわいさに、やっぱり欲しいと思い直して買ってしまった星新一『宇宙のあいさつ』。どれも読むのが楽しみ。

 帰宅中に、今年初めて蝉の声を聞いた。もう夏だ。

@urushino_nagi
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