元日から

usiymk
·

2024年1月1日に石川県の能登半島で震災があった。頻発する地震の速報をテレビで見ながら思い出すのは東日本大震災のことで、3.11の黒磯(町)には雪が残り、那須(山)では雪が降っていた。

能登半島にいる人たちもきっと寒かろう辛かろうと思い、正月休みで昼夜反転しつつある脳みそで真夜中に義援金を調べ、Yahoo!募金をした。(アカウントを使わなすぎて、過去のアカウントはすでに停止されていて再発行になった。ややめんどくさかったけどYahoo!の速さはさすが)(ヤフコメはやだけど)

そこから、パレスチナとイスラエルについて調べ始めた。2023年中はどうしても遠い国のこととして捉えていたけど、震災をスイッチに知らなければならないと思った。(この辺りで松尾匡氏の「右と左」について考えたけど割愛)

2日には羽田での飛行機事故。ひどいことがつづいている、と思う。1人だったらしんどかったかもしれないけど、震災のとき同様家族がそばにいることでだいぶ楽だった。互いの思いや感情を隠さない家族だからぶつかり合うことも多いけど、それが今回はいい方向に作用したのかもしれない。

年明けてから昨日まで、凪でいたいと思っていた。元来社会的な事件とか災害とかに感じ入っては疲弊するほうなので、どうしたらフラットにいれるか? と試行錯誤。毎日500ピースのジグソーパズルをバラバラにしては組み立てて、本を読んでテレビを見た。義母娘をみて泣いた。めちゃくちゃご飯を食べて、友達と話した。

友達と話せたというのもよかった。帰省していたので、地元の友人や同じく帰省中の友人と、ごくごく個人的な話をして、年始からのいろいろのことも話した。同じような環境で東日本大震災をあじわっている友人たちは、自分たちの生活のままならなさも、自分には何もできないということも多分同じく味わっている。そういうことも含めて心強かったし、個人のストーリーを話し合うことがすごく支えになった。

SNSで西森路代さんが発信していて『ショック・ドクトリン』という本と言葉を知る。「100分de名著」で取り上げられたらしく、探してみると地元の本屋にもNHKテキストは売っていたから、NHKはほんとすごい。

雑にいうと災害や大きな事件をうまく使って誰かに都合のいい政策が通されちゃう、みたいな内容。読んでる最中にまさしくなことがあってこの事実について考えてる著者すごいなって思ったし、ならばやっぱりできるだけフラットでいようと思った。例えば、元日に起きた震災ということに対して過剰に反応しないようにしたいと思った。

新年から本当にしんどいよねという気持ちは確かにあるけど、いつの日だってこれは大変なことだったはず。できることとできないことも理解したいし、考えてしまうものを無理にやめるのも違うと思ったし、とにかく、複雑な気持ちを消化するために「新年」という言葉に頼りたくないな、みたいな感覚。乗っかってしまったらかんたんに新年物語みたいなのに流されてしまいそうだった。

そんな心がけの成果で、自分にしては凪でいることに成功できたが、新年感がない。なんでこんなに実家にいるんだ? みたいな。ちょっと豪華な帰省。