吉住のネタをみて嫌な気持ちになった

usiymk
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R-1決勝1本目、好きじゃないネタだった。2本目の鑑識のネタみたいに、見ている側が「さすがにこれはあり得ない(から面白い)」みたいな行き過ぎ感のわかるセグメントを選ばないといけないんじゃないか、と思った。かなり嫌な気持ちになるネタだった。

「このネタの場合、バカにされているのはノンポリ事勿れ主義の家族」みたいな評も見たけど、そうなのかもしれないけど、それが多くの人に伝わらないところに炎上の火種があったんだろう。テレビでただ決勝を見た人には吉住の作家性なんてそもそも知らないし。

デモを取り扱ったら炎上するみたいな認識になるのはめちゃくちゃよくないから静観したいだけど、火炎瓶とか武力とか描かれる仲間の表現とか、デモを取り扱ったら燃える流れを強化する表現が至る所に散らばっているネタで、いろんなものを後退させちゃうような怖さを感じた。家族がバカにされていたとして、審査員はそこまで読めていたのだろうか?

ただ一個だけいいなと思ったところはあって、出てくる恋人の2人はなんかちゃんと好き合っていそうだなというところ。結婚を決められるのは現状の日本では結局当事者同士の合意のみなので、家族に義理を通しに行ってる時点でこの女の子はだいぶ歩み寄ってはいたんだろうな、というところにやっと気づいて、健気さとかいじらしさとかみたいなところには感銘しました。ネタにマジレス的な感じになっちゃうし、お笑いを楽しむ素養みたいな話になっちゃうけど、ここまで考えないと自分の中で落とし所がない感じ。だってわたしも普段のテレビのバラエティだったらヘラヘラ笑ってられるくらいの倫理観だし。