ここは 海に沈んだ街ぬくやかな水の中私たちは 言葉 失ったあの日 海に飲み込まれた日荒れ狂った 水の中私たちは 息ができなかった﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏日々私たちは｢言葉｣を用いて意思疎通をする。人類の便利な発明品であるけれど、どうにも扱いが難しい。いっそそれらを失うことができたなら、私たちは表情や仕草、きっとほかの何かから類推することを始める。これは、水が緩衝材のように私たちの世界を充たして人類がそれに慣れた頃、どう感じるのだろうかと思いを巡らせた記録。