アダム・オルター『僕らはそれに抵抗できない』を読んでから数か月が経った。本記事は、なんとなく内容にふれている読書感想文なのかもしれない。
人間のぼくらは広義に、動物という種類の生命体だ。人間に生まれたもので、言語コミュニケーションが発達しているらしい。でも、その言語コミュニケーションにおいて、今も昔も、問題はたくさんありそうだ。
個人の問題解決を目指すため、ぼくの問題について語ろう。
「他者の反応が気になりすぎて通知チェックゲキルーティーン化問題」だ。
新種のオモロ発見♪
心身のセンサーは、ときに過剰反応する。ときめきや意外な出来事にはもちろん、自分のコンプレックス、または抑圧した・隠した感情を刺激することなどにも強く反応することが多い。ぼくらが日頃よく手にとっているスマートフォンは、そういったいろいろな刺激を与えつづけることもできるデバイスである。
くどい、一言でまとめて。はい。「スマホってちょー楽しいナー」。
その刺激的なコンテンツは、トレンドや情勢の変化のみならず、パーソナルな興味関心に合わせてオーダーメイドのように丁寧に画面があしらわれていく。ぼくの兄のYouTubeアプリにはラーメンのことしか出てこないらしい。
どんなに興味深い刺激でも、常に変化するからこそ夢中になる。例えば、ドラクエのカジノがバグって超大当たりが無限連チャンするにしたって、最初は高揚するかもしれないけど、だんだんあの素敵な激長いジングルにも苛立ちを覚えてくるほど、無意味で、退屈で……無気力な営みになるだろうから。
新種のオモロが必要だ。新種のオモロがほしい。
あった! これだ♪ 見た。いいね。拡散。
ぼくらは、文字の海で見つけた海の幸にすばやく反応することを、選ばずにはいられなくなっている、かもしれない。選ぶのが早すぎる。飲食店でタブレットをタップして食べたい物を注文するときのほうがまだ慎重に選んでいるんだろう。自分にとってそれが高級であればあるほど。ちょっと脱線しちゃった。
どうしたらスマホに執着しなくなるんだか、わからない。
スマホ楽しいねぇ~。
いいねに夢中さ♪
本題だよ。Blueskyの話をしよう。
ぼくらは「他者の反応」に夢中な赤ちゃんだ。自分でもいいねボタンを他者のつぶやきに押し押し、そして通知欄もチェキチェキして、ニコニコと笑う赤ちゃんであり、始まりの風を聴いて空を歩く愚者でもあるのだ。何もわからねぇ。ワクワクするぜ~。
前述した、「他者の反応が気になりすぎて通知チェックゲキルーティーン化問題」について、深く感じ、軽く考えていこう。
ぼくのつぶやきへの他者の反応を確認する一連の動作は、繰り返して繰り返して、根深い習慣になった。つまり毎回、アプリを開いたりつぶやいたりしたらすぐに通知欄を開いてしまうということだ。とりあえず通知チェックだ。
受け手の反応に対して反応を返すのは、リアルな対面の会話では自然に行われることだと思っている。でも、好きにつぶやけばいいこんな青空で、通知チェックに明け暮れているぼくは何か変なんじゃないかと思った。
いや、変なのは分かっている。でも、ありふれたこの変な感じについて深掘りしていったら、自他ともに何か参考になるお話も書けるかもしれない。その可能性に賭けて、長々と綴っているんだ。諦め担当のぼくはまだ黙らせておく。
「こういうことをつぶやいたら他者からどう思われるか?」ということはあまり考えずにつぶやいている。だけど、通知欄を覗いて、「反応があったか?」は確かめすぎている。家族の前でわざと屁をこいて、家族が気にしないか気にするか確認しているようなものだ。家族はだいたい気にする。ごめん、部屋までもたなかった。(わざとです)。ちょっと例えが違う気もするけど。
脳の2つの仕事
”のめりこんでいる状態があまりにも心地よいため、脳は2つの仕事をする。1つは、多幸感を放出するドーパミンの量を少なくすること。そしてもう1つは、ドーパミン生成量が少なくなった状態への対処方法を必死に探すこと。こうして常習者が依存対象を追い求める一方で、脳は快感を得るたびにドーパミンの放出量を減らすという、負の無限連鎖ができあがっていく。”
アダム・オルター『僕らはそれに抵抗できない』第3章より
通知チェックへののめりこみには、強い快感が伴う。通知欄にも人がたくさんいるとより楽しいから、もっともっとと快感を求め、つぶやき自体の量も増えていったのだろう。
楽しいのはいいことだと思う。だけど、ぼくにもその、「負の無限連鎖」が起きているという実感のようなものがある。そしてもし、ドーパミンを出すためだけに、寝ないで頑張っちゃったら? 今みたいに、今みたいに!(深夜2時半)。昔みたいに、昔みたいになっちゃうかも!(昼夜逆転)。発症し始めの頃、1日200ツイートくらいしていた。快感が強すぎて。コワー。
コワー。で終わるのもなんなので。
ぼくへの「いいよ」ボタン
スマホ楽しいねぇ~。うん、これだ!
通知チェック楽しいねぇ~。
ぼくたちは人の反応を伺う天才だねぇ!
だから、その才能を他のことにも活かしていこう。
例えば……
魅力的なファッションコーディネートをすること
読みやすく興味深く読ませる文章を書くこと
パッと目を引く場所のある絵を描くこと
相手の微かな緊張を感じたらボケて笑わせること
などなど
これらは人目を引くことに重点が置かれている概念だ。通知チェックというホメオスタシスに振り回されてばかりいないで、ホメオスタシスを利用する。これらは自然にできてしまうことなのだから。練習も必要だけど、これはもはや苦ではない、才能なのだと思う。
ガンバレ!! やれるよ!!
やれないことはないよ!!
ブルスコつぶやいていいんですか!! 通知チェックしていいんですか!!
やったー!!(梅雨明けてないフラグ)
おわり。
(不安の残るときはあんま参考にしないでね)