愛した。愛された。【グノーシアネタバレ有り感想】

utubokadura
·

これだけ良い作品なのですから、新鮮な感想を書かねばならないでしょう。

この記事はゲーム「グノーシア」のネタバレを含みます。

真ENDまで含めた感想を書きますので、未プレイの方・これからプレイされる方・プレイ中の方などネタバレを見たくない方はご遠慮ください。

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グノーシア自体は以前から知っていました。Twitterのフォロワーさんが発売後すぐにプレイされていて、とても面白そうだなと思っていたのをよく覚えています。

いつか自分でやりたいとも思っていました。人狼ゲームに興味があったのです。ボドゲ系の友人がいないもので、対人戦はハードルが高いなと。一人用のゲームなら好きにやれますからね。失敗もできるし。

その後、ジャック・オ・蘭たんという私の大好きなゲーム実況者がプレイし始めたのを、ネタバレになり過ぎない程度に見ました。これ以上見たら核心的なネタバレを踏む、というギリギリのところまで、チキンレースの如く見ましたが、ここから先は自力でやろう、と、去年の12月にゲームを購入。

本日2月19日、私は最初の旅を終えました。

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おそらくなのですが、この目線でグノーシアを語る人はあまりいないのではないか、と思うので、私はあえて自分が感じたものを率直に表現しようと思います。

愛して、愛されて。

私は大切なパートナー、セツと共に過ごすことで、深い愛情を知る旅に出ていたのだ。

セツのために生き、セツのために消えていく私(プレイヤー)が思うことは、こうです。

セツと出会えて良かった。

セツを救うために、私は生きていたのだ。

セツを愛することができた。

そして、私はセツに愛されていた。

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あの世界をループし続ける、たった二人の漂流者だった私たちは、秘密を共有していました。

一人きりではあっさりと心が潰れてしまうほどの重大な秘密を。

でも、セツがいたから、私がいたから、二人だったから、ここまでやってこれた。

たった一人の理解者。

最初は、セツはそこが一番重要で、だから私を愛してくれていると思っていたんですよねえ。

それだけじゃなかったんですよね。プレイを進めているうちに、あれ、なんかセツって、もっともっと深く私のことを愛してくれてるんじゃない?って気付いて、ただその時点では何があったのかは分からない。

でも、セツの子犬みたいな笑顔を見て、手を繋いで一緒に映画を見て、仲間になったり敵になったり、夕里子を釣ろうとしてあっさりと凍らされるセツに苦言を呈したり、時には冗談を言ってセツを困らせたり……

どんな時でも味方でいてくれるセツが、どんどん、私にとってただの仲間ではなくなっていく。

セツのことが好きだなあ、ああ、私セツのこと愛してるなあ、って、安心で胸が満たされるような、あはは、それくらい好きになってしまった。

セツと二人で、共に暮らして、ゆっくり余生を過ごすような、そんな未来も、夢に見てしまったほど。

……。

だから、私は一切迷うことなくラキオの部屋へ銀の鍵を取りに行った。

ループの中にいないセツを、そのままにするのもありだなって思ったんですけどね。巻き込むのも可哀想だし。知らない方が幸せだろうって思ってたんだけど。

無理ですよねえ。泣きながら銀の鍵を使ってしまった。

ただただ、助かって欲しい、その一心で。

グノーシアはこれからも、何回もプレイしようと思ってるんですけど、セツのあの姿を毎回見なくてはならないんだと思うと正直抵抗感がありますね。それくらいショッキングで辛かった。

ノーマルエンドは涙が溢れてしょうがなかった。こんなのバッドエンドだとすら思った。納得がいかなかった。

セツを失いたくなかったんです。

真エンド。

わざわざ同じ名前、同じ性別で、好きな色だけ水色(セツカラー)に設定して駆けつけましたとも。ええ。

最初の質問に対する答え、あれちょっと憎すぎませんか?二人だけの思い出。楽しかったね、ゾンビと団地妻の映画。セツとしげちゃんと手を繋いで見たこと、私忘れない。

やがて全ての謎が解けて、ああ、だからグノーシアのパッケージはSQちゃんがメインで映ってるんだね〜なんて思いながら。

セツとお別れの時が来た。

……。

私は人を愛することが好きです。

セツを愛することで、私は心が満たされていました。

こんなに愛せる人に会えて良かった、幸福だなあ。

セツのために生き、セツのため消えていく。それが私(プレイヤー)の役割です。私はこのために生まれて来たのだ、と思いました。

その代わり、未来永劫、セツと共に生きることはできない。

本当はお別れするの嫌でしたけどね。二人で共に生きられるような、そんな世界があったって良かったじゃん、ってちょっと思ったけど。

まあでもいいんですよ。だって、愛しいセツを救えたのだから。

……。

そんな風に思いながら、プレイ中のスクショを見返していました。

SQちゃんを煙に巻くために、セツが冗談を言うシーン。

「冗談とは言え、セツがこんなことを言ってくれるだなんて!」と、昨日の私は嬉しさのあまり思わず野太い叫び声を上げてしまいましたが。

最後までプレイしてからこのスクショを見直した時、気付いちゃった。

セツも私のこと、超愛してくれてたじゃん。

こんなに愛おしそうな、幸せそうな笑顔で、「恋人だよ」だなんて。

恋愛感情を持たない汎であるセツが、わざわざ「恋人」という言葉を使って。

プレイ中の、セツの言葉、行動、全てが思い出される。

あの全てに、私への信頼と愛が宿っていたのだと。

そう気付いた時、大声をあげて、滝のように泣いてしまった。

愛してくれてありがとう、セツ。

私もあなたを愛している。

空間転移を待ちながら、二人で横たわって、見つめあって、最後の言葉を交わして、

ああ、私はもうここまで。

だけど、それでいい。

私は本当に、セツと魂で繋がっていたのだと分かったから。

それで、充分。

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またセツに会いに行くよ。前は男の私だったからね。次は女の私で!

何度でもあなたを助けに行く。