祝・国際女性デー (ネガティブ編)

蟒蛇
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※最初は一つの記事にすべてぶち込むつもりだったんですが、悪いニュースについて書きたいこと片っ端から全部書いてたら思ったより長くなってしまったので分けました。

ポジティブ編はこちら → 祝・国際女性デー (ポジティブ編)

今年も国際女性デーがやってきましたね。いろんな記事やデータや作品がドバッと出てくる日なのでめちゃくちゃ元気が出るし大好きなんですが、残念ながら今年は極悪なニュースもあったので先にそっちに触れておきます(好きな食べ物は残しておく派)。

事実上の離婚禁止制度こと「共同親権」が閣議決定されたという速報が今日入ってきました。婚姻制度や結婚生活におけるジェンダー不平等がまだまだ顕著で、女性側に負担が重くのしかかることがまだまだ多いこの時代、暴力を受ける側になることも女性が多いという偏りがあるわけですね。つまり「共同親権」が施行されれば女性側と立場の弱い子どもたちが犠牲になる可能性が極めて高い。そのゲロ法案を国際女性デーにそそくさと閣議決定してくるグロテスクさ。狙ってないとは言わせないぞ。こういう国家規模のDVという構図そのものが、この法案の内容を物語っているとも言えます。

「共同親権」の問題点は以下の記事を読んでいただければ分かるかと思いますので、知らない方はこちらからどうぞ。

そして今日のこの出来事のせいで思い出したんですが、骨抜き形骸マジョリティ様配慮法案こと「LGBT理解増進法」もプライドマンスに施行されてましたよね。まぁ一応LGBTと名前に入ってるので、その点ではプライドマンスに施行されるのは当然といえば当然かもですが、中身は足りないどころか邪悪なので今回の件と似たようなものでしょう。

ほんと、日本はDV国家というのは常々言われていましたが、ここまで露骨かつ極悪になる日が来ようとは思いもしませんでした。今日みたいな日は、かつて日本中を掻き乱したこの名言を言わねばなりませんね。

日本〇ね。


ニュースとは違うんですが、もう一つ国際女性デーにおける残念ポイントがあったのでついでに触れておきます。

YouTubeのYouTube公式チャンネル(ややこしい)は毎年この日になると様々な女性クリエイターの動画を入れた再生リストを公表しているのですが、今年のは何だかイマイチだったんですよね……サムネとタイトルを見たのみでの感想ですが。

この再生リストの存在を知ったのは去年なんですが、一応2022年のものも先ほど確認してみました。2022年は主にファットフォビアやエイジズム、障害者差別やホモフォビアに抗うような内容のものがズラりと並んでいます。2023年はヨガ、Vtuber、釣り、農園、キャンプ、社長の1日ルーティン、バイク、ドラマ紹介と「男性的なもの」とされがちなジャンルをふんだんに含めた様々な女性クリエイターの動画を紹介しています。その中にはろう者、外国籍のクリエイターも含まれてました。

で、2024年……まず目についたのは、タイトルに書かれた「ゴリラになりたいわけじゃない」「自分の腹尻デカデカを甘く見すぎた女」というボディシェイミングワード。どちらも投稿者自身が自分に対して言っていることですが、自虐は他虐。ある身体状態をどのような言葉で表現するかという点において、それが自身であるのか他者であるのかは関係ありません。

そしてその他の動画は、少し前に流行った左右どちらかを選んで何かをするショート動画、ASMR、ショートダンス動画、ショート料理動画……例年に比べてやたらとエンタメ色が強いというか、エンタメ色しかないというか……リスト作成担当者の変更でもされたんですかね。

一応、起業家のこれまでの人生語りや英語が通じた瞬間を再現したショート動画など、社会的な側面が含まれる動画もあったんですが、何というかビジネス寄りですよね。内容としては。

国際女性デーの存在の意味や「女性」に降りかかる諸問題にまつわる動画ではなく、ただ女性クリエイターの再生数高めの動画を集めたって感じで本当に残念でした。

これがYouTube公式チャンネルを覗いてる物好きだけがたどり着く再生リストだったら、ガッカリだなぁーで終わりなんですが、トップページにドーンと表示されるやつですからね……YouTube JAPANさんはこの日が何のためにあるのか今一度ご確認ください。他のあらゆる記念日にも同じことが言えますが、ビジネスチャンスのための日ではありません。

@uwabami
オタクィアフェミニスト。社会やら趣味やら雑多に語ってます。 詳細なプロフィールや語りの傾向は固定記事にて。