タイトルの通り。先日行って来ました。
もう数年前の映画で、若い方はリアルで見れなかったんじゃないかなと思っています。隣に座られた方はローティーンのお嬢様かなという感じで、ワクワクしてらっしゃるのが伝わってきて微笑ましかったです。おばさんは数年前なんてつい最近のことで、光陰矢の如しすぎて恐ろしさすら感じていました。
話がそれました。
とかく、一度映画館で観て、その後円盤で何度も観たデップル。やはり劇場で見るのが一番だなぁ映画は、と思いました。
以下、取り留めもない感想です。
メインテーマについてなど
デップルのメインテーマの一つはアイディンティの確立だと思うんですが(確立しているメンバーはあっさり異能を自分のものにしている&描写が省略されていますし)、敦が虎を受け入れる描写は何度見ても良いですね。
(余談というかなんというか、「こい、白虎!」のシーンは若干、fateの桜√をインスパイアされてる感じだなぁ〜と思います。前後の台詞が意識してますよね。あれも士郎がエミヤを受け入れて、運命に抗う(エミヤにはならない)シーンでしたね。)
また社長と首領が互いに共闘することで異能を元に戻すのは、お互いの存在がアイデンティティに深く関わっていることを現してるのでしょう。(敵対していながら目指すところは一緒、という関係性が最高に好きです。)
演劇的なシーン
渋と敦のシーンの過去のシーンは演劇的で最高に好きです。声優さんの演技と演出が絶品。ここだけでも観てほしい。
寓話の引用
白雪姫は、中と太にかかっていると思うのですが、シンデレラはどこにかかってるのかなぁと観てました。織の台詞は敦にかかっていることが多い(織=敦だと思っているので)ので、これも敦にかかってるのかなとか。(いじめられ居場所がなかった主人公が、魔法によって居場所を与えられる話という解釈もできると思うので)
敦と鏡花ちゃん、同室問題
敦と鏡花ちゃんを一緒の部屋にしていていいのか探偵社?と思うのですが、二人を信頼している(もしくは修行?笑)からなのでしょう、多分。きちんと押入れで寝ているのが発覚した時、めっちゃ笑いました。可愛い。(敦鏡派なので、うっかり一線越えてもいいと思ってます)
最推しの芥について
メイン三人組の中で、一番に自身を倒した芥が、芥〜!となります。太にもうすでにアイデンティティを与えられてるのが描写されていて、業が深いなぁこの師弟。何気に異能なしだと鏡花ちゃんに負けると把握してるのも好きです。笑
芥はビーストで探偵社でもうまくやっていけることが描かれていますが、その片鱗を見せていますね。三人の中でリードしていたのは芥で、共闘もあっさりしている。元々は仲間想いなんだよねぇ。だから中ともうまくやっていますよね。(ラストシーンで、おい肩貸せやって声かける中、芥のことをこうやって何度も目をかけているのでは…と思ってしまう)
敦くん
逆にビーストでポトマに行く敦は、ここでも太のことをめっちゃくちゃ意識していて、指導されたがっている。何気に、太の行く場所ならどこでも付いていっちゃうんだろうな敦、と思わせますね。芥はあっさり「誰かに殺されるくらいなら…」と発言して、敵対することを厭わない。結構自分で考えてるのは芥の方なんだよね。
鏡花ちゃん
ビーストでも敦のそばにいる彼女は、やはりメインヒロインだなぁと思います。最初は彼を引っ張り、彼のためなら忌み嫌う行為も躊躇わない。それでも、彼にだけは知られたくなかった過去。想い。いじらしくて可愛いヒロインだなぁと思います。どの世界線でも敦と幸せになってね。
ストブリを経ての中について
渋との対決は、実は、純粋な異能VS人工異能の対決だったんだなぁと唸りました。人工の方が勝つのも、「抗う」ことの肯定的なメッセージで一貫してるなぁ〜と、綺麗な構成だなぁと震えました。中の異能との対決が描かれないのも、そもそも、「人工異能」は取り出せなかったのかもしれないですね。(中的にも、ストブリでアイデンティティは確立されちゃってるので、デップルで描く意味はない)
ただただ、自分に刺さる物語。
アイデンティティの確立と、運命に抗うことを肯定的に描くデップル、やっぱり大好きだなぁ〜と思います。
(余談の余談。本当に個人的に刺さるんですよね。(笑)所謂マイノリティだからか、男性ばかりの業界で働いているからか(笑)。適応障害を経ての再上映だったので、余計にグッと来たといいますか。物語は私にとってお薬なのですが、文ストは私にとって最高のお薬です。)