ねこ氏のにちじょう。

uzu_ntm
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公開:2025/12/17

【出会い編】

ねこ氏とは、たまたま母と通りかかった、ご近所の保護団体が開催している譲渡会で出会った。保護団体の方以外にも、個人の保護主さんも参加されていて、ねこ氏は個人の保護主さんに保護された保護ねこだった。

ねこ氏より幼いベビねこさんや、いっしょに暮らしていたニンゲンがお亡くなりになったので保護されたオトナねこさんも居る中、他のご家族に紹介するためにケージから出されたねこ氏が逃げてきて、わたくしの膝に飛び乗って丸まった。

冷やかしで覗いただけのつもりが、運命的な出会いをしてしまった。母と、予定していた買い物を変更して、トライアルに必要なものを購入して帰った。

トントン拍子にトライアルが進み、2週間のトライアル後、正式譲渡の契約の日、保護主さんはしみじみと「この子は、このおうちが『ずっとのおうち』になる運命だったんでしょうね」と仰った。

ねこ氏は今までに参加した譲渡会で2度のトライアルを経験していたけれど、ご家族のアレルギーが発覚したり、怯えて縮こまってごはんも食べられなかったりで、早々にトライアル終了で戻ってきていたらしい。

保護主さんは「なんでこんなに顔立ちも整っているのにご縁に恵まれないのか」と悩みながら、もしわたくしとねこ氏が出会った譲渡会で『ずっとのおうち』が見つからなかったら、譲渡会への参加は最後にして、ごじぶんが引き取るおつもりだったのだそうだ。

トライアル3日め、突然デレてすりすりゴロゴロしたあと、ソファーでへそ天でおひるねしている姿を忘れない。きっと、あの瞬間が、ねこ氏にとってわが家が『ずっとのおうち』になった瞬間なのだとおもう。

(写真:ずっとのおうちになったとき)

正式譲渡の契約時に保護主さんといっしょにいらした保護団体の方によると、ねこ氏は「野良歴10分の豪運ねこ」として、保護団体でもちょっと話題になったらしい。若いカップルが捨てていくのを保護主さんのご友人が目撃していて、すぐに保護主さんが駆けつけ、捕獲器を設置する間もなく、保護主さんの膝にとびこんで来たと伺った。不安で、さみしくて、こわかっただろうね...すぐに保護されて良かったね。

【神がお与えにならなかった才能】

神はねこ氏に、かくれんぼの才能をお与えにならなかった。

(写真:かいぬしのスカートの中にかくれるねこ氏)

(写真:かんぺきにかくれてるつもりのねこ氏)

かくれているつもりのねこ氏はたいていの場合、頭も尻も隠れていないし、「あれー?世界一かわいいねこさんはどこかな?」と言うと「せかいいちかわいいねこ、ここです!!!!」と飛び出てきてしまう。迂闊かわいい。

【秘されし真実】

ねこ氏は常にはらぺこである。

ねこ氏と暮らすまで、ねこというイキモノは『ちょこちょこ食べて、残しておいて、また気が向いたらちょこちょこ食べて』という生態なのだとおもっていた。ねこ氏は『ご提供するや否やがつっとすべて平らげて、おかわりを要求する』スタイルで、常に『みっかぶりのめし』である。かいぬしは毎晩「はいはい、本日3回めのみっかぶりのめしですよー」とおゆはんを提供する。

ごはんは、なんと、食べたら、なくなる。

ねこ氏はこの事実がどうにも受け入れがたいようで、

ねこ氏「ぼくのごはん、たべたらなくなっちゃったんです!!!」

かいぬし「ごはんはね、食べたらなくなっちゃうんですよ」

ねこ氏「ないんです!!ぼくはせかいいちふこうなねこなんです!!!!」

というやりとりが毎日毎食繰り返される。

(写真:ごはんたべたらなくなっちゃったので、せかいいちふこうなねこ氏)

【見守りねこ氏】

ねこ氏は天才ねこさんなので、どういう訳か「かいぬしがげーむ中、高難易度コンテンツをやっているか、ゆるめのコンテンツをやっているか」の区別がつく。高難易度攻略中はじゃませずじぶんの居場所でくつろいで、おとなしく見守ってくれている。高難易度が終わるといそいそとお膝の上に乗ってきて鼻ちゅーしたり、かいぬしの視界の9割がたを塞いできたりする。

(写真:攻略見守りねこ氏)

ねこ氏は労務管理のできるねこなので、かいぬしが9時間(うち1時間は休憩)以上PCに向かっていると「ぱそぱそおしまいです!!おわりったらおわりです!!!!」と全力でじゃましにかかる。げーむは別カウントなのが不思議。

残業してると圧がすごい。ふくらはぎあむちょしたり、かいぬしの腕をホールドしたりする。...圧とかいう曖昧なものじゃない。弊社はねこ氏に労務管理料としてまいばすのバチマグロ約400円弱を毎週支給すべきだとおもう。

(写真:まいばすのバチマグロ約400円弱をうみゃうみゃするねこ氏)

【ねこにも童顔はある】

ねこ氏はお耳やお目々がおっきいせいか、なんとも童顔である。次の春で7歳のシニアに突入するはずなのに、いつまで経ってもこねこ味が抜けない。

(写真:左手のかわいい模様を激写)

保護主さんにお写真を送るたび「愛されてるから顔が幼くてかわいいね、しあわせね」って言っていただけて毎回泣きそうになってる。いつまでも童顔ねこ氏でいてほしい。

童顔なねこ氏だが、中にはオッサンが入っている可能性がある。

(写真:LINEスタンプになったねこ氏)

まだTwitterがTwitterだった頃、絵師様が公募していたLINEスタンプのモデル写真にねこ氏を採用していただいた。ねこ氏が3歳半くらいの頃だったと記憶している。絵師様にも「こねこじゃないんです...?」と驚かれた。ポーズはオッサンが気を抜いて座っているときのような写真が採用された。わが家では「おかねで解決するねこ氏スタンプ」と呼ばれている。

【せかいでいちばん】

どんくさいので、かいぬしの膝に飛び乗ろうとして飛び越してしまうねこ氏。24365常にかまってほしいねこ氏。おもちゃに対する基本スタンスは「見守る」なねこ氏。獣医さんにものすごく遠回しに小デブと言われたねこ氏。アレクサに指示を出すとすっ飛んできてドヤるねこ氏。

まだまだ書きたいエピソードはあるのだけれど、そろそろねこ氏の「ぼくをおかまいするじかんではないですか????」の圧が限界にきはじめたので、このへんで終わりにいたします。

お付き合いいただき、誠にありがとうございました。

これからもずっとずっといっしょにいようね。せかいでいちばん、だいすきだよ。

なつめ

締めの写真は、何度でも再放送したい、バリバリボウルの使い方を明らかに間違えているねこ氏