あけましておめでとうございます
(-1)まとめ
忙しい人はこの要約だけで大丈夫です 時間がある人はできればシュレディンガールも聴いていってね
定石はないがフローが固まってたほうがいい
やってること:耳で聴いて問題を検知→解消する方法を考える→解消する
自由にいっぱい歌ってみたを出しな
(0)あらすじ
シュレディンガールが1,000再生されたらしく、MIXも含め結構頑張ったのでどういう工程を踏んでいるのかを書く 本職の人々からすると眉間に皺の寄るような処理をいっぱいしていると思いますが、手前味噌でやるのが楽しいんで見逃してください あと「この帯域がポイント!」「コンプのおすすめ設定!」みたいなのはよくわからないので述べる気がなく、あとは各自で頑張ってください
1,000再生ありがとうございます
状態ごとの変化だけ追いたい方はこちらの並べていった動画をご覧ください
(1)プロジェクトファイル
原曲を聴き、配布素材をダウンロードします 今回の場合、オケはキー変更用にRhythmとOtherの配布があり、さらには歌詞・BPMもデータ中に記載がある これは本当にありがたいことで、どの程度ありがたいかというとカラッとした25℃の夏休みくらい 結局キーは-3しました
まず歌はDAWを使って録るので、録るためのプロジェクトファイルを作る 何年かこのような活動をやりやっと確信したんですがここで漫然と放り込んで録り始めると詰まることが多いのでちゃんとやる
ところで環境としてはREAPERのVer7.なんとかに色々themeとかパッチとか入れて使っています
全体像としてはこのような感じになり、

BPMの設定

メトロノームを入れる(一番上のトラック)

BPMの拍子とオケを合わせる

定石はなく、波形をめっちゃ拡大して始点を探すのと、あとは心眼などを駆使してください
メロディとかの聴き取り、打ち込み

地味に大変ですが、やらないと全然違うかんじでメロディを覚えてたりして事故るのでやる 解析のために本家を聴く動作がプラットフォーム的に大変だと思いますが、各々上手いことやってください
音源はなんでもいい 私は手持ちのhybridとかSANA8bitとか使っています
ハモの捏造も浪漫ですね 後に歌う人が頭を抱えることになります このへんの効率について、音楽理論というほどのことは必要ないですが調とかよく使う音とかくらいのことが分かると迷宮入りしづらいかと思います
(2)録る
アーマード録るソー

録リスタン

音割れ(0dB)スレスレまで使うという風潮がけっこう支配的ですが、個人的にはそこまで追い込まなくてもいいんじゃないかなーと思っています 私は以下のような感じで決めています
雰囲気でマイクの音量を決める
喉慣らしにワンコーラス歌って録音する
歌ったやつの一番波形がでっかいところを再生し、-X.XdBになっているところを確認する
「-X.XdBを-5dB(任意の値)にするには…?」と脳内で計算し、その分くらい音量を動かす
なるべくまとまった長さを歌いきって良いテイクを出すという前提はありつつもそれはそれとして、各パートの各フレーズで「これは良さそう」というものを2~3確保できるように録っていき、あとから切り貼りして良い感じにしていくという方針を取っています

こういう音量のギャップが少ないところで切り貼りすると目立たない
書き出しモノラルとかポップガードがとかマイクからの距離がとかなんか色々あるんですが、気になる人はググってください どうせいくつか歌ってみた出したらそのうち気になるようになります
(3)ノイズ取る
ノイズ取ります この時点では聴こえるんだか聴こえないんだかみたいなやつも多いんですが、放っておいたときに意外とばかにならない
ノイズ関連はRX10を使っています 金はかかるができればstandardがあったほうがいい(Mouse de-clickが便利なので) 設定とかは雰囲気でやっているのでいまだに良くわかりませんが、使うことが多い要素を列記しておきます
Spectral De-noise(裏にサーって乗ってるノイズとか取る)
De-Reverb(反響音を取る)
Mouse De-click(口の中で鳴る唾の音とか取ってくれて最高)
De-esser(これは後でもよくね?と思いつつ、あるので気になるところに使っている)
Breath control(これはあとでGainとか使って削っちゃうことのほうが多いかも)
あと気になる音があったら様々な手段を駆使して取り除いてください 一瞬だけEQをかけるなどすると解決する場合も多い
(4)ピッチ直す
ここからが歌ってみたでよく言われる補正らしいゾーン ノイズ取った音源をメロダインにぶち込んでちびちび直していきます
before

メロダイッヌ

メモ:直すべきところとそうでないところがあるので前者のみ直す 下からヌルっと入ってくるやつとかビブラートとかは適宜忖度する
なんか音程をキッチリさせることを目的視してしまうと閉館してしまう傾向にあるので、良い感じになればいいというゴール感で淡々と作業します とにかくトラックが増えると時間がかかることが知られていて、終わってる姿勢略してオワッセを取ると腰が死ぬので意識して深く腰掛ける
(4)タイミング直す
前述のメロダインでテンポも修正可能だが、私はなんかREAPERのタイムストレッチで直すほうがしっくりくるので結局そっちを採用しています

ピッチ操作モードはこういう感じらしい 違和感が出ないやつを選びます オケのキーチェンをする場合そっちはSoloistじゃなくてProとかにしておかないとうっかり死にます

発音の始まりっぽいところでバンバンポイントを打っていってずらします いらんところは結局触らなかったりもする

普通にMIX後のプロジェクトファイルからの引用ですが、ハモリは補正後のメインを見ながら同じような形になるように直しました パート感の小さいズレとかが山となるとぼやっとした感じになるので、トラック数が多いときほどキッチリ合わせたほうがよさそう
ここまでやると録ったままのボーカルに感じていた違和感がある程度払底され、素朴な素材としてのスタートラインに立った感が出る わたしの音源と技量だとここまでで4時間とかかかるけど、激うまい人の音源だと半分くらいしか時間かからなかったりもする 力がほしい
(5)MIX ※ボーカルの音を加工して混ぜることをいうものとする
2mixのインストにボーカルをなるべく自然に良い音で乗せるという作業なので、これをMIX・ミキシングであると断じて良いものか逡巡が日々ある 今はそういうことではない
前情報として、Youtubeはラウドネスという音量指標で特定の音量(-14LUFSらしいです)より大きい音量の動画はそのラインに合わせて小さくされる
音を詰め込むのにあらかじめ使える枠の上限が決まっていると認識してください 決められた枠をどう使うかの戦いなんですね あってもなくてもいいような成分や聴こえない音を残しておくと仕上がりがシャッキリしないなどの悲しい事象が発生します
なので必然的にMIXでやることも「いらない成分を見つけ出して根絶やしにする」「ほしい成分がほしい形で残るように保護する」の2つだけです みなさんがインターネットで出会うDTMっぽい用語はだいたいこれを実現するためのツールで、ある素材をある良い状態へ持っていくための経路がノウハウとして載っているんですね そう思うと具体的な数字ってあんまり汎用性がないのでは? はい
大まかな流れ
各トラックの音作り:音量合わせる→ディエッサー→イコライザー→コンプレッサー→あと適宜
センドとかオートメーションで調整:doubler系→リバーブ・ディレイ→オートメーションとか→あと適宜
なんか色々エフェクトかけたりして気持ちよくなる:適宜
オケとの間での調整:マルチバンドコンプとか たまにMS処理する
→2mix書き出しへ
音量合わせる
まず普段イヤホン・ヘッドホンに送っているボリュームからでかくする必要があります これは自分がYoutubeなどで聴く完成形と比べてこれからMIXで扱う音量が小さいためであり、また扱う上でその小さい音の細かな違いを把握しやすくするためでもあります
まずマスタートラックにVUメーターをぶち込み、観察する

インスト部分のサビだけを再生して、-7から-5あたりで針が触れるように音量を下げます それから他のボーカルもそれに合わせてなんとなく音量をあわせます どうせ微調整が生じるのでこの時点ではなんとなくでいい

DAW側のスライド弄るとあとでよく分からなくなってダルいという場合はkhのgainとか便利です 余談としてkilohearts essentialはかなりアツい
この時点で音小さ~ってなった場合は、これがちょい大きく聴こえるくらいまでイヤホン・ヘッドホンにくる音量を上げていく(わたしはオーディオインターフェースのノブを物理的にあげています)
これで音量をある程度揃える+耳への音量の設定が完了し、この状態でうっかり普段の設定でYoutube開くと死ぬので気を付けてください
音を作る(ディエッサー・EQ・コンプレッサー)
ディエッサーはあまりよくわかってない(sとかshとかを抹殺するためのやつというイメージ) 前述のノイズと一緒に調整する事が多いが、なんかもうちょい、こう…ってなったらここでも足すケースが多い
順序的には次イコライザーかなと思っていて、音源そのものが音量をどのくらい小さくするかの参照ソースになる以上、いらん音省いてからコンプレッサーにかけた方が適切な状態になるんじゃないかな~と考えているからです 正否は知らん
ところでイコライザーというのはその瞬間鳴ってる音を周波数で解析して、この部分だけ音量上げたい下げたい、みたいなことを可能にするやつです なんか背景を考えると色々ややこしい気がしますが、低音成分~高音成分に分けて任意のとこを上げ下げできて便利という感じでいいと思います

Fabfilterは歯を食いしばって買ったけどめっちゃいい
まずめっちゃ高い帯域・めっちゃ低い帯域はいらんので削る 削り具合は聴いてて「ん?」ってならない範囲で頑張る この時点ではあってもなくても…って感じでもなんだかんだトータルの音量への影響はある
次に、だいたい400-1000Hzあたりに反響してボワーンってなってる領域があるので、そこをちょうどいいくらいまで削ります これに限らないけど全体にキモい帯域の探し方としては、

こういうのを作って、

動かしつつ聴いていくと、いつかキモいエリアが発見されます そう、いつか…
ここまでで察さるるところかもしれませんが、MIXにおける処理のハウツー(このポイントを覚えよう!)にあまり普遍性はなく、基本的には耳で聴いてキモい地点をなんとか解決しようのコーナーです 例外として「あるジャンルで通例になっているやり方をなぞることそのものが『そのジャンル感』に通ずるからやる」というパターンがあります
こういうのを何回か繰り返して削ったり盛ったりした結果冒頭のようになった ので今回はこれでいきます
コンプレッサー部へようこそ なんか音量差を調整するやつ…?です!
(基本情報)
Threshold(スレッショルド):ここよりデカい音を潰すというライン
Ratio(レシオ):潰す度合い(比率)
Attack(アタック):潰し始めるまでの時間
Release(リリース):ライン超えがなくなったあと、元にもどるまでの時間
それ以外:is何?と思いつつ都度ググる

スレッショルドはかける音源のうち、小さいエリアに合わせる(かける音源の一番小さい部分を圧縮する必要は基本的にないため)ことが多い気がする レシオはボーカルにかける場合3:1とか4:1とかでいいのでは
問題はアタックリリースのほうで、慣れてくるまではパラメータ弄ってもなんも変わんねーじゃねーか問題が付きまといます これの部分解として、スレッショルドをめっちゃ小さく・レシオをめっちゃ大きく・アタックリリース最速・聴こえる程度にゲイン上げ、にして、それからアタックをゆっくり上げていくと変化が分かりやすい なんかの時に「わかんねーーー」と発狂し激極端な設定にしてみて判明しました
なんかある数値からボーカルがヌッと出てきてある数値2を超えるとバツンバツンになるのでその間くらいで好きなところに置いてください リリースはアタックが決まってから適当に決め、そのあとゲインを戻し、スレッショルドとレシオを改めて決める
音を圧縮する装置なので使ったあとは音量が小さくなるんですが、最後にGAINとかOutput Gainとか書いてあるやつをちびちび捻って入れる前の音量くらいまで戻します 入れる前まで戻ってるかはプラグインオンオフしたりして雰囲気で判断してください これイコライザーでもそうなんですけどbeforeafterの音量感はなるべく一緒のほうがいいです
たまに以下のような使い方をします
ボーカル内にバカデカい一瞬があったりする場合、そこだけにかかるように個別でコンプレッサーを入れる(2回やる)場合があります おれは腹に力が入っていないのでこれをよくやる
別トラックにセンド(これをやると同じ音が別のトラックにも流れる)して、そいつをペッチャンコに潰す 潰したやつを微細な音量で置いておくとなんかボーカルがハッキリ聴こえるようになる 以下イメージ図

音作り:それ以外
その他(アナログなんたら・歪みとか色々)は好みでかけてください おれは音楽のことが分かっていなさ過ぎるので雰囲気で使っている
上記のことについて、割とAメロ・Bメロ・サビとかぐらいには分けて行う事が多いです Aメロが目指す音量・存在感とサビが目指す音量・存在感は違うので、まとめてやっても個別の処理が出てきてめんどいし、どうせここだけエフェクトかけたいとかなってきた時にはトラック分けるし
センドとかオートメーションで調整
まずセンドというのは「newトラックに既存トラックの音を送ってそっちでエフェクト100%の音を作れば色々便利じゃん」というやつです(言葉の意味としては違うと思うんだけどそれをするためにやっています) オートメーションというのは「このタイミングでは音量このくらい」みたいなのをグラフみたいに操作できるやつのことです


どちらも、トラックにエフェクト入れるだけだと、あちらを立てればこちらが立たずになるという事象をより細かく調整することで解決する手段です 力技ですね 世の中の大体のことはパワーで調整します
これを使って色々な微調整を便利に行うことができます
ボーカルへのWider,リバーブ,ディレイ
概念図

元のボーカルをオケに置いてみたときに細っっそ…という状態になることが往々にしてあるわけですが、楽曲中における空間にて、左右方向(L,R)、上下方向(高い位置,低い位置)、手前・奥方向の拡張や位置移動を考えることができます まあ実際は右耳と左耳のすぐそばで音が鳴ってるんだけど、人間がそれを聴いてそう感じる(たとえば高い位置で鳴ってると錯覚するような)状態に音を調整するということが可能なわけです
左右方向

※センドトラックで作業しているのでEffect onlyになっていますね
Doublerとかステレオ感is何という感覚がありますが、似たような2つの音がちょっと違う感じで左右で鳴っていると広がりがあるな~と感じるのだと理解しています
なのでボーカルの左右方向への広がり(というか厚みというか)を出すためには、メインボーカルなんだけど左右でちょっと違う音だぞ、という成分を足してやる必要があります これはさほど難しいことではなく、ちょっとピッチをずらしたりごく短いディレイをかけたりした音源を左右に置くと広がるみたいなんですが、画像のVocal doublerとかはそれを簡単に実装してくれる 広さが足りない!と思ったらステレオイメージャー的なので頑張れ
上下方向
原理的なことはよくわかりませんが、5000Hz周辺をブーストすると音響的に上の方に位置しているように感じるという心理があるらしい また同時に、そのへんの反響が顕著だったら「上のほうに空間があり、そこにボーカルの成分が多い」と誤認させることが可能なんじゃないかと思っており、よって方針としてはそのへんをメインにリバーブを運用する
センドトラックへ対象のトラックを送り、リバーブを発射 空間はどれ使ってもなんかピンと来なかったのでValhallaに上納しました

PREDELAYとDECAY以外は何も触らない よく分からないし…
響き的にこんなこんもり感/キンキン感いらんという感想も出てくると思うので、各自EQで大胆にやっていってください 当初の議論から3000-5000Hz周辺を残し、~400Hz・1000-2000Hzや耳に痛い高音域を適宜切って様子を見ることになろうかと思います ちなみに上方向の拡張がいらん場合に何も考えずにこれをやると浮きます、普通のリバーブや高域を減衰して広くじめっとしたリバーブの選択肢もあるので検討してください
でセンドでリバーブを作っているので現状すっげーリバーブ音がでかいと思います 音量調整がいる 調整方法としてはリバーブのトラックの音量を-∞にしてからフェーダーをちょっとずつ上げていき、良い感じっぽいところで止める オケも合わせて再生したりしつつ懊悩してください
手前・奥方向
あんまよくわかんないです それはさておき頑張って考えてみると、まずボーカルの位置関係が手前・奥という感覚(1)と空間が奥に広そう感(2)があります
(2)は時間差でリバーブとか返ってきたらそれっぽそうですね 先ほどとは違うなんかぼやっとした音のやつ
(1)について、近距離でのウィスパーボイスの出典を選定しイコライザーをかけて分析してみると、あの近いッ!って感じはどうやら低音域にありそうで、ここの成分の大小は前後感に関係がありそう あとぼやっと感を出す⇒何言ってんのかくっきりしていない⇒コンプレッサーをかける という方針も考えられます 手前っぽいor奥っぽい音ってどんな音という問いについて考えると、逆算的にやるべきことが分かりそうです とはいえ元のボーカルトラックにTDRのproximityぶちこめば解決かも(今手に入るのかはしらん)

こういうのを組み合わせるとなんか音量的にはあんまり影響大きくないわりにボーカルがデカい感じがしてくる(こういうのが"存在感がある"という話なのかもしれない) 適切な音量と適切なバランスを目指し、使ったり使わなかったりしてください
なんか色々エフェクトかけたりして気持ちよくなる
ここは本当に好き好きにやっていってほしい部分 原曲でやっている効果を再現したり好きな音楽の好きなところを追求したりすると思うので、やり方を考えたり情報を仕入れたりする必要がある 簡単なエフェクトなどの組み合わせで実装できないか、そもそもそれに名前が付いていてそれ専用のプラグインがあったりはしないか、などに注意しつつ
余談:ハモリってどうするの
ハモリも「メインと同じ位置に置いたら同様の良い音だった」というのが設定的には一番熱いので、途中までは素直に上記の経路を辿ったほうが良い気がしている コンプレッサーくらいから話が変わってきて、ハモリって空間のどこに居てほしいんですかという問いが発生します これは似てる好きな曲聴いてやりたいこと探せとしか言いようがない インターネットで音楽を観測していると、やや左右やや後ろという無難なバランスとめっちゃ左右にくっきり存在するタイプが多いのかなーと思う 基礎的な技法の背景にあるやりたいことを考えると、これまでに出てきたようなものの組み合わせで再現可能なのかなという気がする
強いてノウハウっぽいの挙げるなら、メインボーカルと一緒に再生しながらイコライザークネクネをして、メインとぶつかってウワッてなってるエリアを削っておいてあげるとスッキリ聴こえます あと左右にぶん投げるときはトラック複製して左右に極振りして、片方にちょっとディレイかけたりピッチ変調させたりして「違う音源ですよ感」を出すとかの手法がある(わたしはMondoModをよく使います)
オケとの間での調整
細かな調整のところをオートメーションとかでぼかしてますが、だいたい前述の処理でボーカルは良い感じの音になっているとします これとオケを特に何もせずに合わせるとなんか馴染まず、背景が描かれたパネルの前で写真撮ってるみたいになることが結構ある オケのほうをミキシングする際にオケの方で音として完成されておりそこにボーカル分の音量が乗っかるため、総体としてボーカルのぶんだけボーカルのいそうな部分の音がでかい→「これボーカル浮いてね?」という感想が生じるのではないかと予想しています 浮いてるってなんだよと思うんですが、結果としてそうなっているっぽい
これに対する解決として、MIXとかは置いておいて原始的な発想としては次のような概念が考えられます

あまりに雑多すぎたかもしれない 要するにボーカルが歌っている瞬間だけボーカルが歌っているエリアの音量を少し下げることで、ボーカルとオケの間で音がグチャってしたり、部分的にうるさくなってしまったりという事態を回避することができます
オケの音量下げたら良いんじゃないの? という解決策もありますが、これはボーカルとぶつかってない種々の楽器も小さくなってしまい損が大きい ではイコライザーでボーカル居そうな部分を削るのはどうかという視点があり、それを時間軸側に拡張して都合良く運用した選択肢にサイドチェインによるマルチバンドコンプレッサーがあります
巷でもサイドチェインという言葉はめっちゃ聴くがやり方が意外と乗ってなかったりする 生き残りのREAPER難民へ説明すると、ルーティングでボーカルの1-2chをインストの3-4chに送ります(作法的には知らん、なんか使うべきchがあるのかもしれない)


ボーカルトラックはモノラル(1ch)もしくはそれを弄ってステレオ(1-2ch)で、ヘッドホンは1-2chを再生しているので3-4chは鳴りません これをプラグイン側が作動するか否かの判断基準としてのみ使用することができます if文みたいなもんです

ボーカルが大将やってる? した時だけ席を片付けて座らせてくれるわけですね よかったね
あとオケとボーカルの合わさった結果(マスタートラック?)にコンプレッサーを入れて全体にうっすら効果があるくらいの設定にすると全体が馴染むみたいな説もあります あまり腑に落ちていないがそう感じることもある 設定とかは持ってるプラグインのプリセットかインターネットを参考にしてください 具体の設定値はほんとうに大量に転がっているので試し得という側面はある
勿論この他にも色々好きに調整をして良いとされています たとえばキーチェンするとベースとバスドラムの低音感にも影響が出るので、そういうのを同じ原理で調整したり、左右で鳴ってるゴキゲンなパーカッションの音量だけをUPしたりすることも可能です ただあんまりやりすぎるとバランスを損なうし、もう組み合わさってるものの要素を拡大縮小している感じなのでなんかぼやけた感じになります このへんの作業全体にいえることですが、あんま意味なさそうだけどどうかなーと思ったらやらない方が良い気がしています
星の夢の終わりに(2mix書き出しへ)
これでボーカルとオケの処理は終わったんですけど、ここで突如マスタートラックにイコライザーを入れてみます

どっちも処理しただろうがって話なんですけど、クネクネさせてみるとなんか意外とキモいポイントを発見できたりします 各楽器のパラデータからのMIXのときはどの楽器とどの楽器に折り合いをつけてもらうかを考えたりするんですが、ボーカル混ぜるときはキモさの原因をどうやって解消するかを考えるだけであんまり選択肢はない 大体どっかにマルチバンドコンプを入れてクネクネしているとふと良くなったりする
頭の中の現場猫がヨシ!と叫んだら書き出しましょう ちなみにDAWのこういうやつを見て、-0.0dBというやつを超えていたら(だいたい赤く煌めいている)ゲームオーバーです

基本的にここまでの音量どうこうの話はここである程度余裕がある状態を作るための行為なので、序盤にメーター見ながら音量を調整していて道中で極端に音量が変わってなければ大丈夫だと思います このあと調整を入れつつ音量を気の済むところまででかくする作業があり、その手前にあるこの段階の音源のことを2mixと呼んでいると勝手に思っているのですが合ってんのかこれは 音楽の世界のことがなにもわからない、音楽の世界側の人たちは用語で分かり合えているのだろうか…
マスタリング
現代においてはCD内での音量調整だけでなく配信サービス上の基準に合わせていく処理のこともいうらしいので、この後の工程も広義のマスタリングといえると判断します
前述のMIXのマスタートラックに色々挿して連続でやっちゃう人もいますが、個人的には2mix書き出してプロジェクト分けてやったほうが良い気がしています ネット見てると耳が育たないとか色々書いてあって、それもなんだけどそもそも普通に処理が重い

新しいプロジェクトを作って2mix氏をイン ここから音量をボンバーさせるためヘッドホンの音量をYoutubeとかの水準に戻して作業してください 命が惜しければな
さてマスタリングなんですけどセールの時にOzone買ってくださいおわり でもいいんですが、個人的にはインド人完全無視カレー方式と勝手に呼んでいる手法をおすすめしています

Ozoneでジャンルを決めて解析するとプラグインと設定を指定してくれるのですが、まずInput Gainは真っ先に手動で調整します(というかリミッター別で好きなのがある人はそっちで調整してください) Learn Input Gainの目指すLUFSがすごいケースがありますが、これを目的に合わせて設定してください Youtubeがゴールだと-10~-12LUFSにすることが多いです
でOzoneが指定してくれたプラグインとその設定がずらりと並んでいるので、マキシマイザー以外をいったん全部オフにし、ひとつずつオンオフして様子を見てください なんか明確な変化を感じ取ることが大事で、なんか…あんまり…うーん? ってなるやつは消し飛ばしましょう あと良い変化の要因についてこれ2mixで直せね? と思った場合はメモっておいて後でやり直します プロジェクトファイル感を行き来することになりますがシャトランする
ここで各プラグインがやってることについて「あ~~そういう」となる必要があり、たとえばImagerは2mixの音をソースにしてステレオ感(左右で違う音が鳴っていて広がってるんですよ感)を増幅する仕事をしています なので変化した部分だけを聴き比べてみると「こういう音をもっと増やせって言ってんの」という大自然からのメッセージを感じることができます 歌ってみただともうマスタリングで整えちゃっても別にいいということも多いですが、戻ってボーカルになんか処理足したら改善しそうな感じだったら戻る

こうして受け入れたり受け入れなかったり、戻って調整したりお気に入りの別のプラグインで代替したりしてOzone初期配置完全無視マスターを完成させるのが試行錯誤として効率いいんじゃないかなーという気がする 士業とかアカデミックの人がChatGPTに初動の提案させたあと激詰めしてるの時折見かけるけどそれに近い

完成したマスター できマスター
明日また起きて確認してみてください、なんか微妙に気になるところが出てくると思いますよ 求道し続けるとエタってしまうのでほどほどにするのが吉、ただ翌日確認するのといくつかの媒体で確認するのは大事だと思う わたしは作業用のヘッドホン・普段遣いのイヤホン・やすーいスピーカー・スマホ再生あたりで確認してます
(6)イラスト・動画
基本的に依頼すると思うので、どのタイミングで依頼をかけるのがいいのだろうかという問題が発生する イラストは収録終わってこれでfin! 出す! と思ったらもう行って良いと思います 上手に仕上げられなくて出せなかったらどうしよう…という懸念がきっとあるとおもいますが出してください いつの誰だって出来ることだけをなるべくやって世に出す以外なく、すべては途上にある
動画についてはボーカルのリズムまで修正したタイミングで仮データを書き出してそれをベースにして依頼を投げるといいのかなと思った これは自分が動画作るときについて考えてみるとタイミングの調整が重要指標なので、そのへんの作業の快適性が充分満たされるタイミングっていつだって考えたらボーカルの下処理が終わったぐらいなのかなって
もちろん先んじて依頼かけるのもOKなんですけど、動画作る時に音源の頭がズレると動画製作ソフト側でも同期せねばならず狂になってしまう そのため書き出しの領域(少なくとも頭)は仮音源・2mix・マスターなどで統一されていたほうがよい ここは複数人にまたがる架橋であるため意外とフローが最適化されていない気がする
あと気合で描いたり気合で作ったりというケースもあり、こちらも個々の技量を上限に観察眼の世界になるので頑張る
例(絵・動画)
例2(動画のみ)
突如類稀なるセンスに目覚め最高の作品を作れるようになったりはしないが動画は出る それで手打ちにしませんか
(7)終わりに
はい とにかくやってみたら意外となんとかなったり、そのうち出来ること増えたりもすると思うので、気兼ねなく歌ってみたを出してほしいなと思います なにかとハードル上がりがちですが、誰かがなにか習得するにはやっていくしかないという点に鑑みるとそのへんは自由であったほうがいいと思っています お前は歌ってみた100本だしてください では良いお年を