スティーヴン・キングの『ミスター・メルセデス』を図書館で借りる。不況にあえぐアメリカの町が舞台で、仕事を求める人々が市民センターでの就職フェアに列をなして並んでいたところ、どこかからやってきたメルセデス・ベンツが列に突進し、死傷者が多数出る惨事となってしまう。運転していた犯人は姿を消し、未解決事件となったが、ある日退職した刑事のもとに手紙が届く。そこには、犯人を名乗る男の挑発的なメッセージが綴られていた……という始まりで、『異能機関』と同じくらい重いトーンの話。エドガー賞受賞作なのでミステリとして高い評価を受けた作品らしい。たしかに先が気になる展開が続いていて、なかなかスリリング。キングの本はどれも分厚いけど、一度読みだしたら全然長く感じないから不思議だ。