だいぶ前から「アクメツ実写でやらないかな」って思っている。
「アクメツ」とはかつて週刊少年チャンピオンで連載していたバイオレンスマンガで、端的に言うとフィジカルなデスノートみたいな話。
ネタバレ気味にあらすじを書きますが、自分のクローンを複製できる主人公が仮面の男「アクメツ」を名乗り、汚職にまみれた政治家などを殺していくという話。アクメツにはルールがあり、ターゲットにした人間(政治家、悪徳教師、金融のドンetc.)に対してアクメツは必ず「1人1殺」を守る。複数人のクローンでよってたかってはやらない。
アクメツは総理とある約束をする。それは「総理の理想とする政治を行うために邪魔になる政治家を殺してやるから、30日以内に政治改革をして日本を良くしろ。そして30日が経った時に日本の政治が良くなっていなかったら総理を殺す」というもの。
あらすじだけ書くとめっぽう物騒なのだが、実際はテロリズムを描きつつその背景や主人公のバックボーン、クローン技術などのSFも混じったエンタメ性の高い作品となっている。バイオレンス度に関してはさすがチャンピオンといった感じ。
僕はこのマンガを完全版で買うくらいには好きなのだが、残念ながらもう映像化は絶対不可能だと思っている。
だって実際に日本で総理が殺されちゃったから。
いくらフィクションといえど、現実がこれなんだから映像化なんてできるわけがない。ただでさえ題材がセンシティブなのに。
一方で、暴力での解決はもちろんダメだとは思うけれど、こういうある種の抑止力が働いた日本は果たしてどうなるのか、と考える時がある。国のまつりごとに文字通り「死にものぐるい」で取り組まないと殺されてしまうというシチュエーション。
こうなった時に、世の政治家ははたして私腹を肥やす献金を受け取り、悪事をもみ消し、パンティ被って秘密のパーティに参加したりするのだろうか。
今年を表す漢字が「税」だったので、そんなことをなんとなく今日考えた。