あまり漫画を読まない友人とゲームをしていたときに、最近すこし漫画を読み始めたから、おすすめの漫画をおしえて!との話がありました。
ささっと作品名だけいうのもいいけど、どんな作品なのか説明も含めて記載します。
おすすめする漫画の条件
やたらむやみにピックアップするとキリがないので、条件を設けます。とはいい、条件はガバガバです。
続刊、完結や年代は問わない
巻数が30冊以下
トキワ荘にいた人の作品は含まない
続刊、完結、年代を問わないのは、続刊を読んでここから一緒に楽しんでほしい気持ちや、完結しているから最後まで読んでほしい気持ち、年代を問わずいい作品があると伝えたいからです。特に年代が古いものはこの時代にこんな問題意識を考えていたのかとかいう気づきがあったりします。このあたりは社会人になるととても楽しめる要素です。
とはいい、巻数の上限を設けないと読むのにカロリーが必要な作品がどんどん出てしまいます。例えばワンピースなんかはお勧めしたいですが、普段漫画を読まない人にこれをいきなりはカロリーが大きすぎて他作品を見れなくなってしまいます。また、昔の少年誌の長期連載だと大体30巻オーバーで終わるので、そのあたりを意図的にはじいています。
最後のトキワ荘にいた人の作品を含んでいないのは、作品がすばらしすぎるからです。いわゆる殿堂入りです。
漫画の傾向
私自身が漫画をすべて満遍なく読んでいるわけではないですし、むしろ観測範囲は狭いです。それでも傾向としてみられるものがあります。
少年・青年誌的なものがおおく、恋愛系はほぼなし
ギャグや下品なのはちょこちょこある
ホラーやグロめなものはほぼなし
とにかく読んでほしいもの
とりあえずこれは読んでほしいと思ってるもの。義務教育ってわけではないが、これよんでほしいよ!ってもの。
彼方のアストラ
ネタバレを踏む前にとにかく読んでほしいやつ。あとジャンプ+でよむんじゃなくて単行本をかって読んでほしい。ジャンプ+だと各話のタイトルやサムネがあってネタバレくらいます。タイトルやサムネも見ないで読んでほしい。
スケットダンスの作者でもある篠原先生の作品で、5巻完結、アニメ化もされています。巻数も少ないしアニメも1クールで終わるので勢いで見れます。
宇宙旅行ができる世界で、学校の惑星キャンプでほぼ初対面のメンバーで宇宙旅行にいったら行方不明になっちゃった!ということで、学生たちが成長しながら生還する物語。
これだけだとありきたりな冒険物語ですが、いろいろと積み上げていって一気に飲み込まれる面白さがこの中にはあります。この面白さがあるので作品について聞かれてもおもしろいからみて!として言えないです。すべてがネタバレのようなもの。
物語の雰囲気的にはスケットダンスの10巻でボッスンの過去と真実を明かしたところがあるけど、その伏線と回収を壮大にした感じに近いと思います。
ワールドトリガー
遅効性SFでおなじみ(?)のSF漫画で26巻まで刊行で連載中。異世界からの侵略者ネイパーとその侵略者から防衛するボーダーの戦いを描いたSF作品です。
序盤は正直なところ面白みに欠けるところがありますが、少し読み進めると一気に引き込まれます。特に少ししたら始まるチームランク戦が滅茶苦茶面白いです。3~4人のチームで3~4チーム同時に戦うバトルロワイヤル方式で行われますが、ペイルアウトと呼ばれる緊急脱出機能があるのでよく知ってるキャラ同士がほぼ生身で殺し合います。ランク戦の仕組みを作った人はなかなか考えてる。特に負けても誰も死なないとこがいいね。
それもあってか、サブキャラでも相当に掘り下げてキャラ付けしているので、いろんなキャラに思い入れができます。君だけの推しをさがせ!
また、相手の心理を読みながら戦術を駆使してチームとして勝つ!なんてことが丁寧に書かれています。個人のエースが活躍するんじゃなくて、各々がチームとして勝つという面白さが刺さります。ただ、戦術やキャラの掘り下げが多いので、読むのに時間がかかるかも。
個人的にはイコさんのスピンオフとかほしいなー。イコさんの日常とかあったら滅茶苦茶面白そう。
ファンタジー系
少年誌とかにありがちなファンタジー系。こういうの好きで何度も読んじゃう。
葬送のフリーレン
今流行りのエルフもの。ちょうどアニメもやってる。12巻まで刊行で連載中。
勇者一行が魔王を倒して平和になった世界で、勇者一行の魔法使いだったフリーレンが勇者ヒンメルの死をきっかけに人の気持ちを知ろうと旅にでるはなし。
魔物とかそういった定義はこの世界ではどうなってるの?とかをちゃんと説明してくれてる。シュタルクが仲間になったあとはシュタルクが聞いて答えるみたいな感じで説明してくれてるのはとてもスマート。最近のファンタジーはしってるでしょ?みたいな感じで読ませてくるので、イメージとズレることは少なく読みやすい。
フリーレンは強くてニューゲーム状態だけど、当時倒せなかった魔物とかの強敵と戦うこともあるので、戦闘でもたのしい。割とRPGやってる感覚に近いところがあるかも。
片田舎のおっさん、剣聖になる~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~
同名の小説が原作の漫画で、5巻まで刊行で連載中。名前で損しているって言われるくらいの面白さ。
片田舎で剣術道場やってたおっさん、若くして王国騎士団長に昇り詰めたかつての教え子に推薦されて特別指南役として王国に出向いてそこから活躍する話。弟子は軒並み大成しているが、おっさん自身は自分なんて弱いし片田舎で剣術道場やって暮らすんだって感じになってる。実際はすごい実力をもっているのを弟子たちはわかっているから、師を認めてもらおうと巻き込んでいく感じ。とにもかくにもおっさんは強すぎるあたりが面白い。
カミヤドリ 神宿りのナギ
奈々子さんの日常でお馴染みの三部けいさんの作品。カミヤドリ連載中にちょっとうやむやな状態になって一度途切れて、そのあとに続編として神宿りのナギが連載された。ふたつ合わせて1つの物語のようなもの。カミヤドリは5巻完結、神宿りのナギは3巻完結です。
人や物を異形の形に変えるカミヤドリと呼ばれるウイルスと戦う物語。舞台のモデルはネパールで南アジアの感じが随所にでている。
右腕(ライトアームズ)と呼ばれる公安の能力者たちがカミヤドリを検知し戦うことができる。ライトアームズで左利き(レフティ)のジラルドと小道具(ガジェット)のヴィヴィが主人公で、鋏(シザーズ)と呼ばれる特殊な銃で戦いながらカミヤドリの正体に迫っていく。シザーズがほかに類を見ない銃でカッコいい。あれでバンバンやりたいけど、あれを作ってる人ほぼいないからなぁ・・・
サスペンスというかミステリーというか怪異というか?
サスペンスのようなミステリーのような怪異のようなもの。これってなんてジャンルなの???
怪異と乙女と神隠し
小説家の卵で書店の店員でもある薫子さんと化野くんが現代にちりばめられた怪異と対峙しながら化野くんが何者なのかに迫っていく物語。5巻まで刊行で連載中。アニメ化予定。
怪異といってもすごく有名な怪異はあまり出てこず、どちらかというと都市伝説が怪異になって事件が起きていて、その怪異の正体を突き詰めて解決していく。都市伝説がベースになっているものもあるので、あまり見ない怪異がでてきて新鮮味がある。
僕だけがいない街
ファンタジー系のところでも紹介した三部けいさんの作品。9巻で完結済み。アニメと映画もやってる。映画では主人公を藤原竜也が演じる。
主人公の悟は再上映(リバイバル)という自分の意志と関係なく過去に戻り、直後に起きる悪い出来事を回避するまでタイムリープが続く。そんな中、とある事件がきっかけで長期間のリバイバルが発生。悟の少年時代である1988年にタイムリープしてしまう。悟は少年時代に連続殺人事件が身の回りで発生しており、その連続殺人事件を回避するために奔走する。僕だけがいない街のタイトル回収があーこういうことだったのかーって思う。
昔やってた「君といた未来のために 〜I'll be back〜」というドラマが好きなら見ておいて損はないかも。
SF系
男の子ってこういうのが好きなんでしょ?
ウスズミの果て
2巻まで刊行で連載中。50年以上前に突如発生した異形の存在「断罪者」によって人類の大半が死滅し、瘴気をまき散らしながら今なお人類を滅ぼそうとしている荒廃した世界。主人公は無機質な建物を転々と冒険しながら生存している人類を探しつつ「断罪者」のせん滅、瘴気の浄化、瘴気によってなくなった人たちの埋葬を行う物語。
人がなくなっていてもアンドロイドは動いていて、なき主人のためになにかをしていたり、施設を守っていたり、主人の命令を忠実に守っていたりするのがちょっと心にしみたり、アンドロイドはこういった理解をしたのかと思ったりします。ちょっと言語化ができないですが、それなりに感じるものがあります。
メカニカル バディ ユニバース
作者の加藤さん(HNいしゆみさん)がTwitterで不定期にやっていたものが時を経て連載になったもの。2巻(?)まで刊行で連載中。男の子ってこういうのが好きなんでしょ?が詰まってる。
ある日アンドロイドが子供を拾って母親(オフクロイド)として育てていく物語。きれいなお嬢様とメイド、とてもつよいおばさ・・・おねえさん、面倒見のいいオカマ、アンドロイドの漫画家などなど本当に男の子ってこういうのすきなんだから///って感じ。
機動警察パトレイバー
古い作品だがこれは推しておきたい一作。1988年刊行でサンデーコミック版は全22巻、完全版は全16巻で完結済み。当時にしてはめずらしくメディアミックスでの展開で、TVアニメ版、OVA版、劇場版と存在する。TVアニメ版で出てきたシバシゲオ(CV:千葉繫、見た目も本人そっくり)や香貫花・クランシーはTV版からコミック版に輸入されている。
1999年、レイバーと呼ばれる土木作業ロボが普及した世の中でレイバーによる犯罪が社会問題となっており、警察はその対応として特車二課を設け、パトロールレイバー、通称パトレイバーで犯罪に立ち向かっていく。ロボットもののイメージが強いが、中身は人間味あふれる作品。ロボットもほぼ飛ばない。あんな大きなロボット飛んだらヤバいでしょ。
割と社会派の漫画で、本質的なことを言ってくれることもあるので、大人になってから読むとすごく刺さる。個人的に後藤さんと内海さんが好き。あの二人の生き方や仕事のやり方は好きなんだけど、あれをやられたら上司や部下はたまったもんじゃないとおもう。
ギャグ系
結構つかれたときに何度も読んでる。自分としては精神安定させるために読んでることも多いかも。
まったく最近の探偵ときたら
探偵ギャグもの。探偵ってなんだっけ?14巻まで刊行で連載中。昔は高校生探偵として名を馳せていた元名探偵の名雲と助手になりたい女子高校の真白のギャグ漫画。真白のパワープレイは真っ黒なんよ。
一応伏線としてハーメルンの笛吹に例えられたハーメルンという組織と過去にいろいろあったみたいになってるけど、まだまだ回収されてない。
随所に顔芸やパロディがあるので、知っているネタがでてきてくすっとしてしまう。あと、個人的に風巻ハナさんが好み。たぶんヒロイン。
ヒナまつり
ヤクザの新田と未来からきた超能力者ヒナのギャグ漫画。19巻で完結済み、アニメ化もしている。アニメでみた新田の誕生日をヒナが祝うシーンはまじで吹いてしまった。
基本的には新田がいろんなものに巻き込まれていく物語。ベントレーちゃんも例外じゃない。夢はロックージョンを実現すること!あと、瞳ちゃんまじでやべーっす。グリスリーが人相手に本気出したら人は簡単に死んじゃうんだよ!?
あそびあそばせ
中学2年生の本田華とそのまわりでいろいろ起きる出来事を扱う女子中学生ギャグ漫画。15巻で完結済み、アニメ化もしている。表紙とかはかわいいけど中身は全然違うので気を付けること。アニメもOPとEDで全然雰囲気違う。
最初は3人組でわちゃわちゃしていた感じだったが、新聞部と美術部がでてきたあたりから狂気が加速する。一応とあるところで伏線が張られていて一番最後で回収される。すべてが異質だから伏線張ってるなんて気が付かなかった。
今は新聞部と美術部がメインのアウトサイダー パラダイスを連載中。これをよんで気になったらぜひ。
恋愛系
恋愛系はあんまり読まないけど、これはいいってやつ。
ヴァンピアーズ
人と吸血鬼の恋愛物語。全9巻で完結済み、もしかしたらR18指定かも。14歳の一花は亡き祖母の教えを胸に刻み、まだ見ぬ王子さまが自分の心を奪ってくれるのを待っていたところ・・・というもの。
人と吸血鬼という生きる時間が異なる二人はずっと一緒にと思うけど・・・という感じ。新しい世界に目覚めさせてくれる。
めぞん一刻
言わずも知れたた高橋留美子先生の名作。15巻で完結済み。これとうる星やつら連載しながら学生やってたってマジ???個人的に大好きで、毎年大みそかにはこれをマラソンしながら年を越していた。
一刻館に下宿している浪人生の五代くんと一刻館の管理人として赴任してきた音無響子さんのラブコメ。よくテレビで総一郎さんの墓前で話をしているシーンがあるけど、あれはそこまでの過程をみてないとフーンて感じだと思う。
個人的には響子さんと七尾こずえさんが好きかなー。このうまくかみ合わないけどかみ合っている感じが甘酸っぱい。あまりネタバレはしたくないけど、五代くんは浪人から大学、社会人とずっと苦労しているときに響子さんがそばにいるからこその距離感な気がする。やきもきする。
お下品系
ちょっとお下品なやつ。でもみちゃう。ちなみに下品とエッチなのは違う。
うしろの正面カムイさん
カリスマ除霊師カムイさんがいろいろな幽霊を除霊していく物語。セイッ!!7巻まで刊行で連載中。もうすぐ8巻がでる。
まぁ除霊方法が下品なんですよ。いや、理屈は通ってるけど・・・。ギャグとパロディがいくつか散りばめられているので、わかるものがあればニヤリとできる。
ローゼンガーテン・サーガ
野盗に襲われたリンが1本の剣を手にしたら・・・。マジかよ!あいつドラゴンでも関係ないのかよ!9巻まで刊行で連載中。
まぁ下品すぎるし変態がおおいんだけど、戦闘シーンはかなりかっこいい。あとリンの隠された秘密が伏線になってる。気になって夜しか寝れない。
さいごに
とりあえず目の前にあるもので勧めたい漫画をつらつらと書きました。
これ以外にもいろいろいい漫画はあるので、またの機会にでも書いてみたいです。
ちなみに、これを書いているときに読み返し始めたら止まらなかったです。それだけ面白いってこと。