あくまで半可通の妄想ですが。
颯斗って祈祷師の家系なんですよね?
私の好きな民俗学者・小松和彦先生が書かれた妖怪文化入門(せりか書房)という本の異人・生贄の項にて『「ずっと昔の大昔には、祭りの度ごとに一人づつの神主を殺す風習があって」』(P281 5行目より孫引き引用)とあるんです。
颯斗の家系も、祈祷師として様々な祭祀を行う中でもあまりに大がかり且つ願いが大きなものに関しては祈祷を行った者即ちその祭祀における神主役が生贄となったんじゃないかなーと。
須和国の規模や内乱がどれだけ長引いたかは分からないけれども、砂の国と成り果てる前にも雨乞いはやってると思うんですよね。それ以外にも砂金を取る為の言わば安全祈願のようなものとかも。あとは内乱平定のための戦勝祈願。そのために颯斗の親兄弟が神主役即ち生贄となっていって次第に家族が減っていき、最後に残ったのが颯斗。たった1人で寄る辺も無くて、仕方なく盗賊になったのでは……なんてことを妄想しました。
もしそうだとしたら、颯斗は末っ子の可能性も出てきますよね。人情を備えた人物に成長しているので、祈祷師の家系といえども颯斗に神主役イコール生贄をやらせるのは後回しにしたがるような身内に囲まれてそうだなーと。
黄斬のところへ来た後「黄斬のためなら雨乞いで俺が人身御供になるのもまあ止む無しかー」とかやらかそうとして黄斬や戒辺りからの割と真面目な怒られ案件が発生してたら面白いな、とも思ったりしました。