11月25日16時半公演に行ってきました。ミステリーとしても楽しみたかったので原作未読。
体力と仕事の兼ね合いにつき、小野塚さんの楽日一点狙い。現場に足を運んでの観劇が本当に久しぶり。
面白かった!11月入ってからずっとわくわくして待ってた甲斐がありました!
まず座席がドドド真ん中で、舞台全体をいい距離感で見渡せる良席。その上開幕早々、私めの悪い目でも充分視認出来る範囲に現れる小野塚さん。
ほんのり心臓止まりかけました。
ツイッターでも呟きましたが、ヒナがWキャストなのは現在人気右肩上がりでフレッシュな印象の武藤潤さん、盤石な演技力と長年の役者経験でアドリブという遊びも入れやすい小野塚さんで差を出したいのかなと思ったのですが、単純にヒナに求められる活動量が尋常じゃなかったですね。
ああこれヒナだけはWキャストにしないと持たないなと。そう言う意味では武藤潤さんが大事を取ってお休みするのは絶対必要だったし、それをカバーした小野塚さんのスタミナ本当凄いなと思いました。
内容ですが、ちょこまかちょこまか動く小野塚さんヒナが相当可愛かったです。それと対比するかのような、富永さんエチカの浮世離れした雰囲気。富永さんに関してはドンブラザーズが大好きだったので、ソノイ役でよく覚えてます。やっぱり役者さんは凄いですね、ソノイも浮世離れしてましたけどジャンルが違う。変わり者だけどあくまで人間であるエチカと、人の心を解することは出来るけどそれでも人の匂いがしないソノイ。印象が全然違って本当凄いなあ。
それから小野塚さんが出演される舞台を初めて拝見したのですが、終始「歌うまぁ……」「演技うまぁ……いやドラマで知ってるぅ……」「セルフエコーうまぁ……」「あれこのひとずっとうごいてるきがする……」「元気だねえ……」「うまぁ……」「……(うまぁ)」で圧倒されてました。恐らくあの瞬間、私はこの世で一番語彙の無い人間だったと思います。
あと時間軸の切り替えとして衣装替えを舞台上でするシーンを見るたびに、筋トレ好きとして「鍛えてるなあ」とかも思ってました。なるほどあれだけ鍛えていれば体も声もブレないし、武藤さんの代打出来る体力もあるなと。
それから流れてくる感想から見受けるに、アドリブも多々入れてらしたのですね。ちょっとこれはアドリブ全パターン見てみたかった! 円盤の特典でアドリブシーンつけてほしいなあと思ったり。
もうこの時点で小野塚さん楽日だけしかチケットを獲らなかったことを後悔していたのですが、それを更に加速させる方が存在するとは思いませんでした。
郷田警部補役の鈴木壮麻さんです。小学生の頃から「北大路欣也様大好きー大杉漣様大好きー」な大御所俳優大好き生粋の枯れ専の私め一本釣りされました。
後悔しました。前半の時点で後悔していたのに休憩挟んだ後半戦。後悔が加速しました。この方1人のためにチケットあと2枚か3枚は積むべきだったと後悔しました。
少し歌い上げた時点で「あれ、出演者全員確かに歌うまいけどこの方だけ立ってる位階が違う?」と思ったのですが、帰宅してパンフレット読んで納得。劇団四季に所属してらしたのですね。
一方でこの方のおかげで、2時間サスペンスも愛好する私め犯人も分かってしまいましたw
2時間サスペンスでも大御所や名バイプレイヤーが犯人役を務めること多々ありますがミュージカルという特性上、恐らく犯人の動機告白シーンは演技だけでなくそれ相応の歌唱力も必須。そういう意味では千々石警部も候補でしたが、彼女は事件が起きてからの登場。犯人とするには、なんというかフェアじゃないなと。だから郷田警部補が犯人かなーと思ってました。
あと物語のボリュームに対して警察役が多い印象もあったのが、郷田警部補を疑うきっかけでした。
犯人が警察側にいないと想定した場合、千々石警部と室刑事はどちらかをベースにして1人の役にしても良かったんですよね。千々石警部をベースにするなら、前半は郷田警部補に年上や先輩として敬意を表するために主導権渡してたけど人死に出た以上は(年齢と立場考えると恐らく)キャリア組の私めが今後の主導権握りますよみたいな感じに。室刑事をベースにするなら、よくあるベテランと新人のバディみたいな感じに出来るのではないかと。
それをしなかったということは、それぞれ役割があるから警察役は3人必要だったのかなと思い、そうなると歌唱力と前半から出てる郷田警部補が犯人かなーと。で、郷田警部補を犯人として考えた場合「エチカを疑うことによって彼に謎解きをさせるきっかけとなる千々石警部」「裏で事を起こすために利用されているかもしれない(実際利用されてた)室刑事」とそれぞれに役割がある中、郷田警部補だけが「浅香の件を洗い直したい」とちょっと役割が弱いなーと思い、やはり彼が犯人という役割を負っているのではと思いながら見てました。
恐らく原作を先に読んでいた場合は「志儀くん怪しいかも?」「一年生どちらかが浅香くんの弟とか?」ってなっていたかもしれません。文章だけだと受ける印象もまた違いますからね。
さておき、動機告白する郷田警部補は凄まじかったです。きっちりとしたスーツ姿の刑事から一転ネクタイを緩めた瞬間、息子を奪われ命で贖わせると誓いそして成し遂げそれでも息子は失われたままの事実に打ちのめされ疲弊する父親の姿。自宅で円盤観賞する際は周りにはばかることなく心置きなく号泣出来ます。
ミュージカル ルームメイトと謎解きを 実に濃密な時間でした。明るく微笑ましい男子高生たちの日常と、そこから強制的に切り離された子供とその父親。本当にチケット1枚しか取らなかったことを後悔しました。
小野塚さん楽日ということで出演者全員からのコメントがあったのですが、おふざけしつつも感極まって涙ぐむ小野塚さんにこちらも貰い泣きしそうでした。確かに台詞量が凄まじかったし、ヒナに求められる出番と熱量もまた凄まじかった。それを考えるとこちらも泣きそうでしたが、朝気合入れて修正入れた顔面が崩壊するので全力で耐えました。
今から円盤の到着が楽しみです。武藤さんヒナ、早く見てみたいです。
あと全然関係ないですが、ルームメイトと謎解きをがあまりにも楽しかったので貴和製作所でハリネズミのチャームぽちりました。スーベニアというわけではないけど、楽しかった思い出の記念としてこれで何か作ろうかな。