懲りることなく来年へ

あくへき
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公開:2023/12/28

今日は仕事終わりに、近くにあるショッピングモールにバスで向かった。

先に用事を済ませて、ブラブラと館内の店舗をウロウロするのは楽しかった。ここ二日ほど気鬱が続いていたので、なにかの役に立ちそうなものや、なんの役にも立ちそうにないがなんだかいい感じのものを眺めるのはご機嫌な気持ちになった。子供連れがたくさんいて、時間的にそうなのか子供は皆グズっていて親御さんは大変そうだった。

雑貨屋で新年の水引飾りを見かけた。龍のような形をしていて格好良く、でも華美でもないし、稲穂もついていたのでヨシと思って買った。こういったものは気に入りのものが見つかるまでどうにも妥協出来なくて、結局買いそびれることが多いのだけど、(今年もそれでクリスマスリースはなしだった)、よいのが見つかってよかった。

同じ雑貨屋でいつも使っている歯磨き粉も格安になっているのを見つけて、更に気分がよくなってしまった。それでその、やめておけばいいのに、手帳コーナーを覗いてしまった。そして、ちいさな手帳を買ってしまった。月のスケジュールしか載っていない、もうほとんどメモ帳みたいなやつだ。これなら荷物にならないし。ちょっとしたことも書けるし。などと必死に自分に言い訳するが、言い訳する自分すら今後の展開はわかっていて、絶対対して書かないでまっさらのまま来年の今頃になるに決まっているのだ。

手帳が続かないのにはいくつか理由が考えられて、大きなところに私が完璧主義であること、そしてずぼらなこと、更に忘れっぽいことがある。完璧主義なので毎日記録したい、でもずぼらなので出来ない。そして忘れっぽいので、手帳の存在を忘れてしまい、気がついた時には数日の空白が出来てしまう。その空白が、完璧主義にはどうにも許せない。最初の頃は思い出しながらページを埋めてみるが、次第にくたびれて辞めてしまうの繰り返しだ。あと、きちんとした手帳には書き損じとかも極力したくないので、(雑紙とかの方がのびのび書けたりする)、紙に記録するということにどうにも向いてないのだと思う。万年筆も好きで、インクも好きで、紙に筆記することも大好きなのに、どうにも手帳は駄目なのである。

でも、手帳に対するあこがれが強いので、毎年買ってしまう。新品の素敵な手帳を前にすると、自分が手帳に向いていないことなんかどうでもよくなってしまう。全くしょうのないひとだと思う。どうしたら手帳がちゃんと続くのかさっぱりわからない。これを書きながらあーあーという気持ちにめちゃめちゃなっているが、新しい手帳を撫でてはニマニマしている。しょうのないひとだと思う。

私の中の1人が「今年こそは出来るかもよ」とちいさな声で言うのを、99人の私が呆れた顔で見ている。でも誰も叱ったりはせず、どこかニマニマしている。来年の手帳はどうなるのだろう。バスに揺られながら帰路につく。明日は仕事納めだ。

@worst_green
ふがふがほがほが