3/16の日記

wostok
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朝、赤羽橋駅に集まって、東京タワーを階段でのぼる。2度と会わないかもしれない、インターネットのお友達。お互いのこと何も知らなくて、たまたま同じゲームやってて、2年半越しくらいに顔を合わせて、またばらばらに帰っていった。

お互いのこと何も話さないし、何も分からないまま、表面上の会話をする心地よさって確かにあるな。また会えたらいいな。もう会えないかも。でも会えてよかったよ。絶対に交わらない人と生活が一瞬交わる時って、嬉しさと寂しさが交互に押し寄せてくるね。生きた会話が酸化して錆びついてしまう前に、思い出にしてしまうのがいいのかもしれない。

昼、マティス展に行く。ドリッパーズに行ったらフラれてしまった。

マティスのこと、好きでも嫌いでもないな。法衣が1番よかった。ポップでかわいくて、ちゃんと変だった。マティスの習作がいくつかあった。

夕方、カフェで本を読む。神保町の大好きなカフェの店員さんが行っていたカフェ。来ちゃった。居心地のよい、素敵なカフェだった。プラハのEma's Espressoに似ている。ミルクビバレッジにしても良かったな。また行こう。空間のとりかたや、部屋の材質がすごく好きだったな。木。

夜、友達とサイゼリアに行き、散歩をする。友達がいるというのはとても楽しい。夜景を見ながら、いろんな話をした。そしていろんな場所を歩いた。

海辺では人々が楽しそうに跳ねて、写真を撮り、愛を育んでいた。海ね。祖母が亡くなった後、実家にいるのが辛くて、別の実家にいる妹とその彼氏と一緒に散歩したな。元旦の話。高校の仲良い人たちとたまに海に行ったな。学校帰りに。恋人がいないことを嘆きながら、女子だけで海に行ったね。楽しかった。その人たちとは今でも仲が良い。かけがえのない人たち。今は静かに話し、時折りガハハみたいに笑って、海と夜景を眺めています。

静かな道を、ゆっくり歩いた。オレンジ色の灯りが煌めいていて、それがノスタルジーをかきたてる。わたしにはわたしのノスタルジー、友人には友人の。

途中、油断をしていたら大きい虚無が口を開けてこちらをじっと見ていて、いけないいけないと思って口を閉じてもらった。そうだね。蓋をして、もう触らないようにそっとしているだけだから、普通にそこにいるものね。もうずっと眠っていてほしい。おやすみなさい。

街というのは不思議で、その土地にある澱みのようなものがあるような気がする。とくに谷は、なんとなくそういう気がする。これは友人が話していたこと、あるいはずっと前の副指導教官も言っていたかもしれないこと。

ザコシって意味わかんないなと思って、ザコシのお笑いの動画をたくさん見た。これがお笑いの習作なんだなと思って感慨深かった。わたしももっと書かないと。

いい日だった。おやすみなさい。虚無もおやすみ。

@wostok
日記を書いてます。