兄からホワイトデーをもらった。似顔絵の作画がラッキーマンに出てきそうなアホキャラすぎる。おにいさまと呼んだことはねぇ。
兄とは去年の4月ぶりに会った。そのときよりも肌ツヤがだいぶ良くなっており、お疲れ気味に見えた目元もぱっちり開いていて安心した。
わたしと兄は社会観に大きく隔たりがある。主にわたしの方から、そのときの話題のなかで「分かり合えなさ」を察知してしまって、甘いものをつついてる時間ですらも空気がヒリつく瞬間がお決まりのようにしてある。また兄はとてつもなくシャイで、表情も声色も喜怒哀楽に乏しい。その「読めなさ」とそれに伴う不安感にわたしが耐えられていないことも大きい。それでもお互い、食べることが、とくに甘いものが好きで、別れ際には必ず互いの肩や背中を叩き合って「またね」と解散できるから、まぁきっとこれからもうまくやってけるだろう、大丈夫だろうと思える。