主節における捕文標識

ひつまぶし
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  • The older I get, the more that I see My parents aren't heroes, they're just like me

Sasha Alex SloanのOlderを聴いていたら上記の歌詞に少し違和感を覚えた。特にthatについてだが、このthatの正体はなんなのだろうか?意味的にseeの目的語ということはない。音韻的都合だけで挿入されたわけでもない。Radfordの著書 Colloquial Englishによると、factive complementizerは(特に感嘆文における)主節に生じ得る。以下は例の引用で、括弧内は出典元である。

  1. How quickly that people turned this into a totally different place! (naira land.com)

  2. How pretty that she looks in this photo! (web)

  3. What a legend that Frank Lampard is! (John Cross, Talksport Radio)

Radford 上記のように主節に捕文標識が使われている例を挙げて、口語英語の文法体系において生じ得ると主張している。例は感嘆文に限られているが、Radfordの提示した下記の構造(Split-CP hypothesisを前提にしているから注意)を考えると、感嘆文以外でも成立する。これはdescriptiveだし、歌詞という口語英語レジスターの1つのブランチにおいても親和性が高い。

@wr
こんばんはーよろしくお願いします! 特にレビューなどもしていない、思考の断片を書いていきます。