本を衝動買いしていつまで経っても読まない、という怠惰を何度も繰り返している。積読と言うと聞こえはよくなるけれど、中身が気になって購入したのだから、やっぱりちゃんと取り入れるようにしたい。
それで去年から、図書館をきちんと利用するようになった。返却期限があれば読むだろうと踏んでのことだ。アマゾンやキンドルで衝動買いするとたまに起きる、思ってたのと違った、というのを防ぐ目的もあった。ただ作者に感謝を伝えられる最大の方法のひとつは定価で作品を買うことだと思っているので、好きになった本があれば自分でも買おうという前提は持った。
図書館を“きちんと”利用、と書いたのは、これまでも図書館に足を運ぶことは何度かあったのにあまり続かなかったからだ。
前の前の前の家の時はそのエリアでは一番大きな図書館が最寄りだったのに家からのアクセスがすこぶる悪かった。前の前の家の時は図書館に行く余裕がなかった。前の家の時は資格の勉強があってゆっくり本を読むのがなかなかできなかった。
そして今住んでいる所の図書館。別にこちらも立地はあまりよくないのだけれど、途中にジムやコーヒー豆の店やスーパーがあるので、ついでの用事が立てやすい。ファミリー層が多い人通りのあるエリアなので夜遅くても安心。何より感動したのが図書カード。ホームページで図書カードのバーコードを表示できるので、そのスクショを取っておけばスマホで本が借りられる。図書カードを持ち歩く必要がない。便利!いや他の図書館でももはや普通なのかもしれないけれど、初めて知って感動した。できるだけカードを持ち歩きたくないので。
それにしても気になった本は大抵あるし、予約すれば近隣の図書館から持ってきてくれるから、図書館ってすごい(今更)。
難点は人気の本だと順番が中々回ってこないことだけど、本以外にもやることはあるので、特に気にならなくなった。子供の時は、本であれゲームであれ、手元に来るのが待ち切れない!みたいな気持ちが大きかったけれど、大人になるとやりたいことは分散するし、やらないといけないことは圧倒的に増える。年とともに熱が薄まってるだけ、と言われたら、それまでなのだけれど。
そんなわけで、最近しずかなインターネットで勝手に購読させていただいている方が書かれていて気になった腰痛探検家を図書館で借りて読んだ。腰痛でダメ女子になってしまったり、一生腰痛の体操をしろと言われたり、物書きなんだから頭が変で当然とレッテルを貼られてしまったりする作者の様子が不憫で、大変だったろうに笑いのエッセイにうまく昇華していてすごく楽しかった。治った人の体験記にしたくなくて書いたのに、文庫本発行のタイミングでは最終的に治った人になってしまった、というのも笑った。名医の考察も面白かった。名医でも打率は3割くらいの考察とか、腰痛を認められると自分を認められたようで嬉しくなるとか、生命に関わらないけどQoLを損なう慢性疾患を持つ人の気持ちの表現も卓越していて、わかる…!!と何ページかおきに思った。自分も腰痛持ちなので、水泳がしたくなった。いいエッセイでした。ありがとうございました。
今日は去年8月にゆる言語学ラジオで聞いて予約したプロジェクトヘイルメアリーの順番がやっと来た。GW読むぞ。