ふと思い立って、自分のキャリア観らしいものを整理した。別に職場等で開示するものではないから、本音ベースで書いている。
働き始めて5年になるが、自分の考え方にさほど大きな変化はなく、新卒就活時にもだいたい似たようなことを考えていた気がする。強いて言えば、自律的な業務遂行への責任感あたりは、働いて初めて身についたところかもしれない。時間が経って立場が変われば考え方も変わるかもしれないので、モニタリングしていければよいと思っている。
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【キャリアの目標】
経済的に自立したいので働く必要がある。食うに困らない・周囲に金銭的負担をかけないために働く。
仕事に対して、上記以上の野心はない。自分の能力を最大限に発揮できる環境で仕事をして、自分が受けてきた投資を社会へ還元できて、食い扶持を稼げればそれでよい。社会を変えることや大きな仕事をすること、あるいは競争に勝つことへの関心はあまりない。
仕事だけが人生ではない。家庭は大事(自分の父親が仕事人間寄りだったことは反面教師)。旅行や音楽などの趣味を通じた自己実現も自分にとっては大いに重要(行きたいところに全部行くまでは死ねない)。
【職務内容への志向】
どうせ働くのであれば、私益よりも公益のために働きたい。自分の能力や時間は特定の誰かだけのためではなく、社会全体をよくするために使いたい。
公共性の高い意思決定は、本来は相応に専門性(知見、経験)を有する人材によって為されるのが望ましいと考えている。自分がどこまで評価される専門性を有しているかはともかく、専門性がある程度尊重される職場の方が相性がよいと思う。
学生時代の専門分野は稼ぐことやキャリアアップをあまり考えずに選んだので直接的にはお金になりにくいが、鍛えられる環境だったし、応用が効くスキル・知見・経験は有しているつもり。まあそもそももう働き始めて5年経つのだから、学生時代の〜とか言ってる場合でもない。
知的好奇心が強い・幅広い方なので、それを活かせる職務内容だとよいと思う。成果物の品質には結構こだわれる方だと思う。
【働き方への志向】
雇われの身では限界もあるが、自分のことをなるべく自分で決められる環境が望ましい。意図しない転勤や手持ちスキルが考慮されないジョブローテーションは受け入れがたく、自律的なキャリア形成への志向が強い。
上記の裏返しとして生じる責任はある程度受け入れられると感じる。自律的に業務遂行できる・やりたい仕事を作れるようになるために必要なリソース投下はしっかりやってきたつもりだし、今後も同様。
過度な精神論は好きではない。意義があることはちゃんとやればよいし、意義が乏しいことにコストを割くべきではない。その辺りを合理的にジャッジできる人でいたいし、そういう人と働きたい。
【結論?】
野心の乏しさやプライベートも重視したい志向、締切オリエンテッドな怠惰さも考慮すると、起業には全く向かないだろうし、研究者にもたぶん向いてない。これからもサラリーマンとしてやっていくのだろう。
公益性の高い職場というとまずは公務員だったかもしれないが、自律的なキャリア形成への志向や労働環境のエグさを考慮すると、まあその道もないと思う。新卒就活時から所感が変わらないが、公共色が強くて、専門性を尊重してくれる(ないし、業務内容の専門性がそもそも高い)民間企業で働くのが良いのだろう。
まあ諸々考慮すると、現職場を超える選択肢があまりないように思える。新卒就活市場では売れ残り人材だったが、なんだかんだで自分のキャリア観に合った職場選びができたのかも(あるいは、選り好みしたから就活が長引いた?)。今後大きな変化がないと思うと閉塞感がなくはないが、現職場の人間関係の中で信頼を獲得する努力をしてきたわけなので、そこで新たな取組を頑張る方が現実的な気がする。