自信満々のネタを引っ提げてポレンに登録してどスベりした友人と、どうやればウケるんだみたいな話をした。
難しいよね、多くの人が、それも身内グループで集って登録しているような人がいるところでウケようとするのは。
今回はポレンを題材にしたけど、別にそれに限らず大喜利的な場所に出るならどこでも同じ話ができるとは思う。どこまで一般化するかは自分で決めてもらって。
まず第一に、ネタはオーディエンスのレベルに合わせる必要がある。これは俺様頭良すぎだから下々にはわからんだろみたいな話ではなく、まずは周囲を観察するところから始めようということだ。
ポレンのサイトを見りゃわかる。野生のプロ絵描きがいっぱいいる。絵うまが多すぎる。だから、単純な「かわいい」「かっこいい」を主軸にすると、埋もれる。私も友人も絵は描けない方だから。
そして、多くの人は他人に興味がない。つまり難解な設定や理解すれば面白い系のネタは向いていない。落語やライブに来る人と違って、ほぼストリートライブのようなものなのだ。だから、わかりやすくインパクトのあるネタで攻める必要がある。
ひとりひとりが注目される環境でなければ共通して言えることだが、一目でわかるインパクト、目を引くモチーフ、わかりやすいネタ。単なる見てわかる部分の実力だけでなく、これらが必要なのではないかと思う。
これは美学の話だけど、その上でもうひとつ仕込みたいよね。まちカドまぞくの作者みたいなこと言ってる。ただのきらら漫画よりアレがウケたのはそれだよね。そこに込めるのはなんでも良いけど、後書きで解説するようなダサいことはやめよう。
で、第二に必要なのがドラマチック性。物語を生み出す力ともいう。たとえばそれは単純な強さだったり、強さとは関係のないストーリーを感じさせる構築だったり、あるいは偶然の引き起こすなんらかだったり……。
これの難しいところは、第一に解説した結論と真っ向から反対なところ。わかりやすさとは正反対なのだ。その場所への理解と、ルールへの理解と、キャラクター(登録、発言)への理解が必要になる。
ポレンだと動画になることそのものがそれに当たるので、他所よりは理解されやすいだろう。だから一番目の結論を踏まえて、ドラマ性を織り込んでいけ。あるいは強さを求めろ。
第三に、マンチは嫌われる。自分だけよければいい、とするのは最悪だ。具体的に名前はあげないでおくけど……あの集団やあのオーナーや、過去のネタを極端に引っ張り続けているあの人とか……ね。
対戦ゲームでマンチって相手を不幸にするからね。不幸にした相手から恨まれるだけでなく、それを見たオーディエンスからの評価も下がる。
お笑いでもそう。島田紳助の人を貶める笑いとか、今でもアンチいるでしょ。とはいえ、自虐だけになるとジジイになってしまうんだけど。
総括。
1、一目でわかるインパクト、目を引くモチーフ、わかりやすい注目点(笑いどころやネタ、こだわりなど)。
2、ドラマチック性。生い立ちでも技でもいいからこだわること。何かが起きそうな構成、ロマン砲、あるいは生い立ちと共鳴するような構成。
3、他人のことも考えること。勝てない構成だとお寒いので、勝てると思うが負け筋が残っている、くらいがちょうどいい。
私がこれを守っているかと言われると、ノーなんだけど。ウケようとしてないから。一年のまとめに使っています。
でもまぁ、多少は人の心に残るといいね、とは思っています。それはそれはめちゃくちゃ思ってる。
だから、あのゲームで一度も名前出してないのに、あの子らの名前呼んでくれている人がいるのを見かけるとめっちゃうれしいよ。覚えてくれてるんだなって。
ただ、そんな彼らはこの文章には辿り着かないだろう。だからここで感謝するんだ。あまのじゃく。