輾転して、反側して

xx_7
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1時55分。あなたに「おやすみなさい」のスタンプを送っておきながらまだ寝付けやしないから、こっそりと日記を認めることにした。明日(今日?)のことを考えていたら眠れなくて、写真フォルダに入った数少ないあなたの姿を見てはいとおしく思う。合宿でカワウソを抱きかかえたまま寝てしまったきみとか、スーツを着たときにくれた自撮りとか、友達と楽しそうに笑っているあなたの姿とか。眺めていて、付き合い始めてからわたしが撮った写真が一枚もないことに気が付いた。いっそ一眼レフとか買って、あなたの写真を高画質で収めるだけのために使い古したい。

きみは今日友人とライブに行ったらしい。いつもより数段弾んだ声が電話越しに聞こえて、こちらまで笑みが溢れてしまった。わたしは彼らのことをまったく知らないが、あなたが楽しそうに喋ってるのを聞くだけでも嬉しかった。あなたの好きなものに、少しだけでも触れたいなと思っている。

わたしの方はというと、昨日の日記で宣言した通り、他サークルの先輩にあなたの魅力を存分に伝えてきた。きみは「バラしすぎだよ」だなんて呆れていたけれど、もしも嫌な気持ちになっていたらごめんね。でも(きみが迷惑を被らない程度に)周りの人間に伝えておくことが私なりの誠意かなと思っているし、どこに行ったってあなたのことを考えていたいと思っているから。あなたのことを話しているときの私がとても活き活きした顔をしているのだと、こないだ飲み交わした友人が言っていた。

「付き合いたてのときに、互いの要望を言っておいた方がいいよ」恋愛経験が豊富な先輩から、そんなアドバイスだけ持ち帰ってきました。してほしいこと、してほしくないこと。そういったことはきちんと言葉にしなければ伝わらないんだよと諭された。何があるだろうかと天井を見つめながら考えてみるけど、私が最もしてほしかったことは、もう貴方が叶えてくれているような気がする。次かその次か会うときまでに少し考えておきますね。良かったら、そのときに貴方の要望も聞いておきたい。

そろそろ眠くなってきた。だらだらと書いていたら、画面左上の時計はもう2:22を指している。明日(今日)あなたと会えるのが楽しみで堪らない。寝坊しないように早く寝ないと。おやすみなさい。