パスタを作って食べたら血糖値が爆上がりしてそのまま気絶した。
◇
どうやら職場に着いたようだ。多くの人がせわしなく動き回っている。非常に不満そうな顔で言われる。
「来んの遅すぎだから」
その人は最初の職場の先輩のようだ。好きな人ではなかった。時計を見ると10:50を差している。ハイすいませんと適当に謝った。今日の仕事はなんですか?
「これをきれいにする」
どうやらビニール包装に長期間貼られていた粘着テープを剥がしたところ、その粘着剤の変質したものが包装に付着して残ってしまっており、それを取り除けということらしい。包装の中身はわからないが、大きさと重さからするとお菓子のようである。そんな包装が山のように詰まれていた。
あまりにも割に合わない作業では?
「工場の仕事手伝わない?」
別の人から声がかかった。たぶん大学の同期だ。嫌いではないがあまり親しくもない。
「これをやるんだよ!」
先輩が故障したロボットのような奇怪な声で言い、却下した。なんでですか、と聞いてみた。
「それの、理由は、――」
後半はもはや言語として聞き取れなかった。