だから僕はブログをやめた

谷町悠之介
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理由は三つある。

一つ、生きている環境が激変した。人間生きている環境が変わるとメンタルも変わる。悪くなることもあれば良くなる場合もある。私の場合、後者だったようで、後述する負の感情を吐露する必要が無くなってしまった。無論0になったわけではないのだけど、多少はXに「にゃーん」とでも書いてしまえばどうにかなってしまう程度にはメンタル的に強くなれた。

二つ、負の感情の発散が必要なくなった。自分にとって負の感情の根源はいくつかあったが、一番大きいのは普通になれないことに対しての異常なまでの劣等感だった。普通という言葉は大きく捉えると非常に厄介だ。私が持っていたモノはいわゆる「大学を出てそれなりの企業で普通に働き恋人は妻になり、子どもが産まれて家と車を持っている」という昭和後期~平成中期までくらいの成人男性のロールモデルだった。こんな呪い必要ないと達観するには大分時間がかかった。三十路はじめくらいまでは非常に不安定で、負の感情をブログに吐き出していた。デジタル自傷みたいな感じで破滅的な感情もあった。それで人が離れていくことも多数あった。でもやめられなかった。誰かに見てほしかった、助けて欲しかったと叫んでいたのだろう。周囲からははた迷惑なやつにしか見えなかったがこっちはとにかく必死だった。そこに救いの手が来たのは奇跡でしかなかった。そこからは負の感情を表に出さない訓練をして、気が付いたら多少マシになっていたのだと思う。

三つ、歳をとって感情が摩耗した疑惑。ガチャは悪い文明だと本気で思っているし、小説やマンガを読むことが少なくなった。VTuberにどうしても興味持てず、ゲームもあまりしなくなった。オタク的なコンテンツが楽しくなくなった。コミケやコミティアに行けば一時的に創作意欲を掻き立てられるけれど、それも持って1週間。歳をとってしまったと痛感する。もう少し好奇心を持った人間だと思っていたのにこれは情けない。なので書くことがなくなってしまった。ちょっとしたことはTwitter(現X)に書けばいいと怠惰になった。

だから僕はブログをやめた。とはいえ、文章を書くのは辞めていない。どこか文章書き散らせるシステムがあるかと探してみたらここがあった。どのくらい書けるかわからないけれど、面白い文章が書けるかわからないけれど、ここにいることにしようと思う。

@y_tanimachi
都市型トレジャーハンターやっています。写真撮るのと文章書くのが好き。