Fusic社内で開催している良書探求会の次回の推薦本ということで読んだ。
感想
コンサルという視点からコンサル業界の闇の部分や、コンサルのクライアント企業の良くない立ち回りについてまとめられた一冊だった。
我々のお仕事は「システム開発」ではあるものの、上流フェーズではコンサルのような立ち回りをすることもある。そのため、この本に書かれているアンチパターンについては共感できる部分もあり、一方で「ここは気をつけないとな」と思う部分もあった。
1点違和感を感じた点として、全体的に書かれている出来事が極端な例であることが多い。ある意味この本自体も「育児雑誌のように不安をあおっているのでは?」と感じた。
共感した点
第1章
数字で「管理」できるのは数字だけ
カレン・フェラン. 申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。 (Japanese Edition) (p. 38). Kindle Edition.
今この瞬間も数字に振り回されているのかもしれない
第3章
なぜ目標を達成して「赤字」になるのか?
カレン・フェラン. 申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。 (Japanese Edition) (p. 93). Kindle Edition.
評価項目が無限に増えていく
カレン・フェラン. 申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。 (Japanese Edition) (p. 100). Kindle Edition.
こうした問題が起こることは理解できる
一方で、目標や評価なくしてどうやって組織を成長させていくのか、筆者の主張が気になった
優秀な人材が揃っていればそれでも成長していくのかもしれないが
第4章
育児雑誌のように恐怖をあおる
カレン・フェラン. 申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。 (Japanese Edition) (p. 118). Kindle Edition.
「そういう話あるよねー」という意味で共感した。真似はあまりしたくない
「恐怖」というものは、人を動かしたりお金を生み出すための常套手段なのかもしれない。
会社の利益が基準値に達した場合は、全員に同じ割合の報酬を支給する
カレン・フェラン. 申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。 (Japanese Edition) (p. 140). Kindle Edition.
ソニックガーデンと同じ考え方なのかな?
でもこれだといわゆるバリューを出している側の社員には不満が募るのでは?(自分はこれでも良いとは思うけど...)
第5章
「マネジメント本」はまじめに読むとばかばかしい
カレン・フェラン. 申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。 (Japanese Edition) (p. 168). Kindle Edition.
相手が人である以上、絶対的な正解はないという点では同意。
引き出しを増やすという意味で、本を読むというアクションそのものに意味がないわけではないと思っている
第7章
「お勉強」している間に状況が変わる
カレン・フェラン. 申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。 (Japanese Edition) (p. 224). Kindle Edition.
あれもこれも研修としていてはそうなるかもしれない
何でも得意になろうとして「凡庸」になる
カレン・フェラン. 申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。 (Japanese Edition) (p. 226). Kindle Edition.
耳が痛いです
第8章
頭を使いたくないからコンサルに決めさせる
カレン・フェラン. 申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。 (Japanese Edition) (p. 236). Kindle Edition.
これは失敗するDXでもよくある
いかにして発注者が、フォーカスすべき議題に頭を使える環境を作るか、という点を最近は心がけている