極黒

tttttt
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まじで古参で良かった。あとペンライト買って良かった。

正直なところちゃんと楽しめるか不安だった。最近彼らの活躍の幅はどんどん広がり大きくなる一方で、僕は配信・切り抜きはおろか週一30分の動画すら観なくなっていたから。新しいアルバムに合わせたライブだから、流石に曲を口ずさめるくらいにはしておこうと1週間程アルバムを聴き込んで臨んだ。会場に着いてみるとなんたる女性の多さ。みんな自分の中で最上級の服装、髪型で参戦していて、こんなみすぼらしい姿のオタクがいてごめんなという感じ。物販では隣の人がバケハ以外全てを手に入れようとしていて凄かった。1枚700円のチェキを無限に買う人もいたし。少しでも一体感が欲しくてTシャツとペンライトを購入。アトマイザーも。僕とあの容器に似合う香りをいつかあなたに選んで欲しい。

昼に物販に行ったので当然ながら空き時間ができた。友達と何を食べるか悩んだ結果、彼にとって大阪初のたこ焼きを食べることになった。広島出身の彼は大阪のお好み焼きアンチらしい。あなたと同じ意外な一面を見つけた。その後はどうしようどうしようとか言いながらスタバの新作を飲み、大阪城は列が長すぎたから諦め、懐古厨でカプ厨なトークを1時間ほど繰り広げた。


日が傾き夜の帳が降りるとともに2人の世界への扉が開かれた。普段は蚊帳の外な僕らも今回だけは来客として扱ってくれるらしい。"Welcome to Wonder Wander World"の幕が上がる。

結論は最初の一言に限る。

1曲目でいきなり生歌に殴られた。箱全体のライブでも感じていたけど、安定感が他ライバーとは一線を画している。ライブに来たんだなという実感を噛み締めているとあまりにもFAKE TYPE.なイントロが流れてきた。ここまではアルバム通り。こういうノれる曲はライブに合うよな〜と思っていると、1つ前のアルバムからこれまたノリノリな曲がノータイムで流れ始めた。思わず口元に手を当ててしまう。この調子で書いていると本当にキリがないかもしれない。

配信での無料パートが終わり、一段落が付いた。ここからは自分たちだけのChroNoiRだ。

次は何が来るのかと待ち遠しく思っていると近づいてくるエンジン音。まさか。会場は今日イチの歓声に包まれた。みんなオタクが過ぎるだろ。ハニワに明るくないからイントロとかじゃ何もわからないが、このロデオは確かに、にじさんじが初めて観客を入れて3Dライブをした時のもの。実に5年越しの愛車から飛び降りる2人、最高のセトリか???古参オタク、満足──────もう帰れるなとか思っていると初めてアルバムに収録された楽曲、Not For Youが流れた。ツンデレか?この瞬間だけは4年前。一番推していた頃だ。わりと新参の同伴者はこの曲知らないんじゃないかなんてニチャニチャしながら聴いた。

1回目のMCを挟み、懐かしいねぇなんて共有し終えると、しれっと各々のソロ曲を2人で歌いつつ怒涛のアルバム曲回収が始まった。こんなに密度高くて大丈夫??ってくらい詰まってた。アルバム曲を1つ残し、2回目のMCへ。「俺たちのお姫様〜!」とかいうこれまた4年前のコーレス(?)に派生して王子様バージョンも聞かせてもらった。全員で配信コメ欄の代役をしたり、野太い女子、か細い男子〜!!とかいうよく分からんコーレスしたり、ラスト1曲という宣言に対して「逃げんの?」といつもの煽りをいれるニキがいたり、このオタクたちは本当に素晴らしい。本人たちはMCが下手と言うけれど、こんなに笑わせてくれるのだから十分過ぎる。

最後の曲はめちゃめちゃ聞かせる曲。そして2人だけの曲。やっぱり俺たちオタクは蚊帳の外が似合う。

閉幕と同時にアンコールを望む声が大きくなっていく。ちょっと不安になるくらい長くコールするとようやく2人は現れた。絶対来ると思っていたイントロとは少し違うメロディが耳に入る。ステージには初期衣装に身を包んだ2人。脳の処理が追いつかない。これは、この曲は、『終末じゃない』。ChroNoiR初の歌ってみた、初めて彼らの歌声を聴いた曲。6年前より何段も上手くなった歌声は古参の心臓を破壊する。まさかオリジナルでもないこの曲が来ると思っていなかった。会場も歓声よりどよめきの方が大きかった気がする。

アンコール2曲目はLily。サビの歌詞「白く染めるよ」を聴いてようやくペンライトの2人の色の次に白が配置されている理由がわかった。こじつけかもしれないけど。なんかもう、ずっと天才だったな。終わってから数分は立てなかった。ライブってのはいいものですね。