2023年に開催された、雨想オンリーイベント「雨の下想い詠みあう恋の歌」で発行された記念合同誌『空の万華鏡』に寄稿した作品『暁天に願う』の執筆裏話がメモに残されてたので上げておきます。
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記念誌のお題が『暁天』だったんですけれども、暁天……なかなか縁がない言葉だったので、どんな意味かなーと調べて見たんですよね。
結果、暁の空(まんま)の意味で、じゃあ、暁って何時頃?となって調べ始めたら、「夜半から夜が明けるまで」と書いてあって、広すぎかー!? と頭を抱えました……笑
ほんとは空が白むよりももっと早い時間みたいなんですけど、だいたい空が白み始める頃のことを指すみたいなので、今回は「空が白み始めたころ」の話として書こう!となりました。
雨想と、夜明け頃の話。
なんだろうなぁ、と考えながら、和歌を色々見てて。
その時に見つけたのが、作中で想楽くんに呟かせたあの歌でした。
妻問婚だった平安時代とかは、夜闇に紛れて訪れた男の人が寄るの明けきらぬうちに帰っていくのが一般的。
それを雨想にしたら、めっちゃ萌えるなぁ、と。
じゃあ、なんで夜が明けきる前に雨彦は帰るのか? を考えたら、長居すると後ろ髪を引かれて帰りづらくなるのはありそうだなー、と思って、お話のだいたいの部分ができました。
初稿はもうちょっと情景の描写多めだったんですが、その後同棲始めたよ!! のあたりで文字数制限が!!笑 どうにも本文が長くなりがちで困りますね……コンパクトにまとめられない病。
やだ……このままじゃ、ビジネスライクな関係の雨想で終わっちゃう……全然幸せ成分足りないじゃん……オンリーの記念誌なのに、これは駄目じゃない? になり、とにかく詰めて切ってを繰り返して、確保したところにふたりで朝やけを見る描写をプラスして、だいたい今の形になりました。
結果的に、私の雨想観?みたいなものが凝縮されたおはなしになったかなー、なんて思っております。