先日の仕事中、顧客のためのUIの仕様について他のメンバーと議論していた。
この議論、当初は「価値ある情報だから表示する」という流れに議論が傾いていた。でも自分の中ではいまいちピンと来ていなくて、あるタイミングで「表示したら、それを使って顧客は何をするのか?」という素朴な質問を投げかけてみた。結局そこからは議論の方向が大きく変わって、最終的には「表示しない」という結論に至った。
何が言いたいかというと、ここでの顧客の思考って「関数」だなぁ、と。
UIが提示する情報 = インプット
顧客の頭の中での処理 = 関数
顧客の次の行動 = アウトプット
別にこのエピソードの内容は重要ではなくて、「関数のように考えると面白いし、本質的かもしれない」という話。
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「何故を考える」みたいな話は色々なところで耳にする。
でも「何故を考える」という言葉にはレベル感があると思っていて、「当人の納得」で終わってしまうリスクもあると思っている。
そこで関数のように考える。
「どんな情報があって、どう解釈されて、見た人の何に繋がるんだろう?」
こう考えると良いことがいっぱいあって、例えば
より顧客に対して解像度が上がった議論ができる
※ 例だと顧客なだけで、顧客じゃなくても何でもいい
アウトプット前提になるので「価値に転換する」思考になる
訊き方や提案の角が取れる
みたいなことがある。他にもあるかもしれない。
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この考えは何も仕事に限らず使えると思う。というか実際に使ってみている。
例えば身近な人と会話している時。時折、自分の変なこだわりで相手の言葉(インプット)を受け付けるのを躊躇ってしまうことがある。こんな時は「あ、自分という関数が不必要なインプットの検査をしている」みたいに考えると、自分のしょうもなさに気付けたりする。自分が怒りそうな時は「あ、エラーを投げようとしているけど何で?」って考えられたりもして面白い。
関数みたいに考えると楽しいよ。