ある局さんの関係者から、他社の開発体制も気になるし、採用はどうやっているのか気になるねと声をいただいたので、知り合いに声をかけて、社外から人を連れて、勉強会みたいなことを最近やっています。
放送業界は横のつながりは結構ありますが、動画配信の分野になるとエンジニアレベルで技術的な会話をする機会があまりなく、動画系の技術イベントに参加して、交流するしかないのが現状です。特に専門的な人が少ないので、見つけるのが大変だったりします。
元々は、自社でやろうと思っていたのですが、せっかくなら局を巻き込んだほうが、業界のためにもなると思い、このような取り組みをはじめてみました。
内容としては、よく出てくるAWS Media Servicesの話だったり、QoS/QoEはどうしている?、動画配信におけるQAはどうやっている?、開発体制やフローの話などが中心です。動画プレーヤー関連の話も多いです。
他社の事例などを聞きながら、自分自身も勉強させてもらっています。
私自身、これまで動画配信系のコミュニティは皆勤賞といってもいいくらい参加しており、そこでたくさん知識を学びました。機会を作っていただいたオーガナイザーの方々にはとても感謝しています。
ただ、局の関係者がなかなか参加してくれないのも現実問題として出てきています。なので、こういう取り組みを通じて、少しでも興味を持ってくれる方が増えていくといいですね。
余談ですが、最近、自社では学生向けに放送技術を学んでもらおうと、Visual Studio CodeでBMLを書いてもらい、それをOFDM変調器を通して、リモコンのdボタンでデータ放送を表示するというハンズオンをやりました。今更BMLかよ、と思うかもしれませんが、リモコンのdボタンの存在は知っていたみたいで、実際に最古のJavaScript(ECMAScript)で実装されていたことを知って驚いてました。今後はISDB-Tの復調にチャレンジしてみたり、弊社が取り組んでいるCC字幕(ARIB字幕)を作って送出してみたり、色々企画予定です。お楽しみに!