MPEG-DASH 6th Edition Featuresのご紹介

meteor
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自分のブログに書くのも面倒なので、こっそり公開。なお、社内のSlackには、日常的にポストしているので、そこから引用。

MPEG-IF Topics

L3D-DASH

DASHの低遅延の新フォーマット。なんでL3Dかというと、わからん。多分Low-Latency, Low-Delay, LL-HLSのLを3つだろう(適当)。L3Dでは、再生バッファを短くし、バッファなしでの再生にフォーカスを置いている。Iフレームが来なくとも、次のIフレームが来た際に再生をはじめられるようにする仕様。また、LL-HLSのパーティカルセグメントを引き継ぐことで、LL-HLSをMPEGとして標準化したことも注目のポイント。HTTP/3を使えば、ハンドシェイクの回数が減らせるのでさらに遅延が短くなるとのこと。

DASH Media Presentation Insertion

HLS InterstitialsのDASH版。この図がわかりやすい。EXT-X-DISCONTINUITYは、同一プレイリストで、異なるセグメントを挿入する際のタグに対し、こちらは別のプレイリストを呼び出して、あたかも同一プレイリストのように振る舞う仕様。EXT-X-DISCONTINUITYはパッケージャで次に来るセグメントの記述が必要で、事前予測できない場合、遅延が発生していたが、別プレイリストを読みに行くことで、パッケージャの負担を減らせる。DASH Media Presentation Insertionの意図としては、地域ごとの緊急ニュースなどで、割り込みが必要な場合にユースケースとして使えそうです。

ちなみに、HLS Interstitialsの場合はAVPlayerが二重に立ち上がる仕様なので、あまりイケてないのだが、DASH Media Presentation Insertionのプレーヤー実装はどうなのだろうか。

Content Steering

DASHでソースの優先順位がつけられるようになりました。プライマリをこっちに向けたいみたいな時に使えます。

Others

CMCDのアップデート対応や、ARI Trackと呼ばれる新たな概念が構想されているといったアップデートもありました。

ちなみにCMCDって皆さんご存じでしょうか?

@yaminoma
NAXA株式会社 Founder / CEO。マルチメディアリサーチャーとして動画技術の研究なども行なっている。 Netflixで好きな番組は Test Patterns です。 何かあれば www.naxa.co.jp/contact までお願いします。