数年前に伯母が他界してから時折思い出すのが、小学校高学年のときに伯母と出かけた帰りに「ここのモンブラン美味しいからお土産に持ってきな」と買ってもらったモンブラン。そのモンブランで覚えているのが“大きくて甘い”という特徴と、出かけた先が日本橋と銀座だったので、その周辺で買ってもらったことだけ。
伯母は都内在住で銀座がホームグラウンドみたいな人だったので、連れて行かれる先も銀座は当たり前、浅草はもはや伯母の庭のようなもの感覚。当時携帯電話もないような時代に「一人で東銀座までおいで」と小学生相手に平気で言ってくるスパルタっぷり。あとは、あまり安いチェーン店は好んで入らない人。
なので、確実にそのモンブランは“銀座”か“日本橋”の二択が確定。
つい最近、思い出したらどうしても食べたくなった私は、ついにネットで検索を試みることに。出てきた検索結果の中にあった一つに、直感がこれだと告げる。
【アンジェリーナ】
日本橋三越のデパ地下にあるお店。ただ、三越のデパ地下で買ってもらった記憶はない。更に検索を進めてみれば、あの当時プランタン銀座というビルの中に同じ店があったらしい。ならばもうここで確定だろうと思い、丁度都内まで出る用事があった日の帰りに戦利品の荷物を抱えながら三越まで乗り込んできた。
ショーケース内に並ぶ大きなモンブランと、その横に並ぶ普通サイズのモンブラン。実物を目の前にして「あ、これだ間違いないわ」と確信。当時の大きさを体験したくなった私は自分用に大きいサイズを一個、家族用に三個購入して帰りました。
夕食後のデザートとして家族に出せば「普通のモンブランと全然違う」と不思議そうな顔で食べていました。いざ実食してみれば、この濃厚さと甘さ……間違いなく記憶の中にある当時食べたモンブラン。あの頃は大きさと甘さで母と半分にしながら食べたのですが、今回はお供にコーヒーを付けて完食です。カロリーという罪は午前中から午後にかけての移動歩数で帳消しです。気にしたらいけない。
伯母には何度も色々なところへ連れて行ってもらい、美味しいものをいっぱい食べさせてもらったので……こうやって時々思い出してまた買いに行きたいと思いました。
中々にお値段が張るお店が多いので、お仕事を頑張ったご褒美名目に!