グレイプバインの18枚目のアルバム『Almost There』を聴いた。
最初に聴いた時は実はそれほどというか、ここ最近のグレイプバインだなぁくらいの感想だったのだけど、何周かリピートしているうちにだんだん良くなってきた。
ここ最近グレイプバインのアルバムや曲をちゃんと聴いていなかったので、本当に久しぶりにグレイプバインって、やっぱりいいバンドだな〜、と感じている。

グレイプバインというバンドはデビューした頃からなんとなく知っていて、初期のシングル曲の『羽根』(1999)や『会いに行く』(2003)や『指先』(2007)をたまたま聴いて「いい曲を書くバンドだな」と思っていたけど、当時は近くのTSUTAYAのレンタルCDに彼らのアルバムはほとんど置いておらず、唯一聴けたのがシングル集の『Chronology-a young persons’ guide to Grapevine-』で、本当に「入口」としてそのアルバムをよく聴いていた。
自分で初めてアルバムを購入して聴いたのはだいぶ後になってからで、2011年の『真昼のストレンジランド』からだった。
そこからあらためてグレイプバインを踏み込んで聴くようになって、以降リリースされるアルバムはもちろん、過去の聴いていなかったアルバムも遡って集めて聴くようになった。
それから一時期はかなりハマって聴いていたけど、2017年に『ROADSIDE PROPHET』のツアーで初めてライブに行って、その時点でなんとなく自分の中のグレイプバイン熱が一旦醒めてしまった感じがした。
その後にリリースされた『ALL THE LIGHT』や『新しい果実』は楽曲のクオリティがさらに上がって評価が高いアルバムだったけど、自分が少し「バイン離れ」していた時期だったからか、以前のアルバムほどじっくりと聴き込んだりすることができなかった。
昨年、18枚目のアルバム『Almost There』のリリースが発表された時も、先行で公開された曲のPVを見て「アルバム出たらそのうち買おうかなぁ」という感じで、実際にアルバムを購入したのは発売から半年以上経った先日のこと。
あらかじめYouTubeのストリーミングでアルバムの全曲が公開されて聴けるようになっていたので、もはやこの時勢にCDを買うのもどうなのかな、とも思ったけど、やっぱり今までCDで集めてきているしということでCDをAmazonで購入した。
聴いてみて、CDを買って良かった、と思った。
ネットで最初に聞いて「うーん…」と感じた曲も、プレーヤーで聴いてみたらかなり良く感じた。
彼らのいろんなアルバムの中でもこの『Almost There』が最高傑作かと言えば、そうとは言えないこともないけど、自分にとっては久しぶりにロックバンドっていいなと思えるようになったアルバムであったのだった。