しずかなインターネット

日記やエッセイにちょうどいい
文章書き散らしサービス

ログイン

ごはんドーナツ/今日という日に別れを告げて

柔らかなワニ
·
公開:2026/8/31

スタバのドーナツはごはんドーナツ

7時過ぎに目が覚める。いつもより早い目覚めだ。横の枕に目をやると、配偶者の姿がなかった。

すでに起きていた配偶者と一緒にラジオ体操と縄跳びをして、身支度をする。外はかなり冷え込んでいて、8月とは思えない涼しさだった。

寝巻き兼運動着から薄手の長袖ワンピースに着替えて、念のためカーディガンを持って出発する。なぜなら、今日は映画館に行く予定だから。映画館って氷入りの飲み物を飲むからか、空調が効いていて冷えるイメージがある。どうせ映画を見るなら、万全の体制で挑みたい。


道中のスターバックスで飲み物と朝ごはんを購入。特定のフードとドリンクの組み合わせだと、少し値引きになるようだった。私はその組み合わせの中から、シュガードーナツとスターバックスラテのトールにした。ガムシロは二つ入れた。

店舗入り口に犬のリードフックがあった。フックまで犬型をしていてかわいい。

スターバックスはたまに、店員さんがコーヒーの試飲をさせてくれることがある。今回は「スマトラ」というコーヒーを試飲させてもらった。かなりしっかりとした苦味のあるコーヒーだ。しかし、奥にほんのりと酸味もいて、後味はかなりいい気がする。どっしりとしたコーヒー。

「スマトラ」という文言をメニュー内で見かけたな〜と思い、メニューを見ていると「あんバタースコーンサンド」に対してのおすすめコーヒーが「スマトラ」だった。私は苦いコーヒーが苦手なので試飲のサイズで十分だけど、確かに甘いあんことバターのコク、そしてスコーンの味わいに立ち向かえるのはこういう苦味の強いコーヒーなのかもしれないな、と思う。


スターバックスのあんバタースコーンサンドを調べて気が付いたのだが、スタバのフードは「デザート」「ペストリー」「サンドイッチ」「パッケージフード」「その他」に分かれていて、あんバタースコーンサンドは「ペストリー」に分類されるらしい。ペストリーって何? ペストリーの一覧を眺める。どうやら、スコーンやドーナツ、ワッフルといった焼き菓子がペストリーに該当しているようだった。ペストリーをネットで検索してみたところ「小麦粉にバターあるいはショートニングなどの油脂、塩、砂糖、卵などを加えて、パイ状に焼き上げたお菓子や料理の総称のこと」と出てきた。油脂の多い焼き菓子の総称なのだろうか。

アニメ「日常」でとあるキャラクターが喫茶店に入り、慣れない単語に戸惑いながら注文したら思っていたものと違うものが出てきて戸惑う、という回がある(通称「ドッピオ回」)。スターバックスは確実にそれと同じ気配がする。というか、きっとスターバックスが元ネタなのだろう。

私はいまだにベンティサイズが何なのかわかっていない。注文よ、わかりやすくあれ。


店内を出て、車の中でドーナツを齧る。……なんだか、想定していた歯応えと違う。ミスタードーナツみたいな、「むぎゅ」とか「もち」とか「ふわ」といった歯応えを想像していたのだが、スターバックスのシュガードーナツは「もさ」だった。いや、決して悪い意味でもそもそぼそぼそしているわけではない。しかし、食感は「もそ」なのであった。ドーナツで想像する食感にしては、かなり水分量の少ない身の詰まったパンすぎる歯触りだった。しかしそれが、妙に食事っぽくてうれしいのであった。水分量が少ないからといってぱさぱさしてはいないのもうれしい点だった。スタバのドーナツは、ごはんドーナツ。

スターバックスラテは普通に飲みやすいカフェオレだった。おいしい。変にコーヒー感が強すぎて苦いなんてこともない。万人受けするであろうカフェオレの味。ガムシロが後入れなので、自分で甘さが調整できるのもうれしい。

スターバックスラテに対して一つ困った点があるとすれば「氷が多すぎる」ことだ。出かけているので捨てるのにも困るし、飲み物の味も薄まる。次回注文するときは氷を少なめ、もしくは氷なしにしてもらうのもいいかもしれない。スターバックスでカスタムってしたことがない。注文するときのことを想像して、少しだけ緊張する。

セクシーなお姉さんポーズの立て看板

道中は車の中で「邦楽 名盤」で調べたアルバムを片っ端から聴いた。

配偶者は声の圧が低い。運転をしていると前方を向くので声は届かないし、周りの音で何を喋っているかがより聞こえにくくなる。そして、今日は音楽も流していた。ゆえによくわからない聞き間違いが多発した。「ゴリラ?」と聞き返したことは覚えているけれど、何をゴリラと聞き間違ったのか覚えていない。

米沢に入ると、セクシーな(諸説あり)お姉さんポーズをした政治家の立て看板が目に入ってきた。「え!?」と思って二度見をしてしまった。立て看板はいくつかあったので、再度よく見てみると片腕を捲るポーズをした結果、「あらあら……」と言いそうなお姉さんと近似のポーズになってしまっていることが判明した。

こんな感じのポーズだった。

米沢は側溝の上に「謎の手すりのようなもの」が存在する。配偶者に言われて気がついた。雪が降る地域で、グレーチングを外して側溝に雪を落とすらしいのだが、その際に間違って人が落ちないように謎の構造物が立てられているらしい。

通称、「逆L型転落防止柵」と呼ばれています。

雪が降ったときに、融雪溝に人や車が落ちない目印として作っています。

また、ブルドーザーが除雪する際の目印にもなります。

もしものためのカーディガン

米沢のイオンシネマに無事到着。到着するなり、本屋を眺めはじめる。『物語化批判の哲学』があったので「欲しい!」という気持ちと「今めちゃくちゃ本積んでるじゃん……」の気持ちになり、今回は買うのを諦めた。配偶者は今尾恵介さんの『地形図の楽しい読み方』を買っていた。かなり良さげな本だったので、後で読ませてもらおう。

本屋ってどうしても長居してしまうのだが、この本屋が入っているフロアがめちゃくちゃ寒かった。すごく冷える! しかし、本は見たい。なので、もしものために持ってきていたカーディガンを羽織って事なきを得た。持つべきものは、もしものためのカーディガン。

マンホールは食べられない

時刻はちょうどお昼時。お昼ごはんを食べにサイゼリヤへと立ち寄った。

私はバッファローモッツァレラのマルゲリータピザと、柔らか青豆の温サラダを注文。配偶者はハンバーグとズッパとパン(フォカッチャ?)を頼んでいた。

このときも配偶者が「ハンバーグ食べたい」と言っていたのを「マンホール食べたい」と聞き間違えていた。マンホールを食べたいわけがない。しかも「ン」と「ー」しか合ってないよ。

サイゼリヤのピザを食べたことがなかったのだけど、かなり美味しかった。すごく腹ぺこ!というわけではなかったお腹にちょうどよかった。でもこの量だと物足りない人もいるだろうな……。

お腹の空く映画はいい映画

映画館で映画を2作見て、満足した気持ちになった。映画館って妙に満たされる。

2作目がちいかわの映画で、序盤にくりまんじゅうが焼きそば片手にビールを飲むシーンがある。それを見て妙にお腹が空いてしまって、ポップコーンを買っていないことを後悔した。私は映画館ではあまり食べ物を食べないタイプなので、普段はポップコーンを買わないのだが、このときばかりはあってもよかったかも。

ちいかわ映画でカツカレーが美味しそうだったので、近くのカツカレーを置いているごはん屋さんで晩ごはんを食べた。外は結構雨が降っていて、二人で一つの傘にぎゅうぎゅうに寄り添いながら店舗まで向かう。お店の勝手口を見かけた配偶者が「勝手口って勝手じゃないよね」という旨のことを言っていた。確かに。なんで勝手なんだ。勝手に出入りしていいわけがない。

お店に入ってカツカレーを2人分注文した。雨だからか、お店の中には誰もいなかった。

カツカレーが運ばれてきた。スプーンとフォークが紙ナプキンに包まれている。うれしい。

見た目としては、カレールーが黄色い。ターメリックが強いのだろうか。味はかなり甘さや辛さが控えめ。しかし塩辛いわけではなく、きちんと味わいがまとまっている不思議なカレーだった。個人的には甘さのあるカレーの方が好みではあるのだが、豚肉のカツに合わせるなら、確かにこのくらい甘さを抑えたほうが豚肉に合うのかもしれない。味に、謎の潔さみたいなものがあった。

配偶者は「苦味?コク?みたいなものがある」「隠し味にコーヒーとか入れてるのかなあ」と言っていた。私には苦味やコクは、よくわからなかった。

お会計を済ませてお店を出るとき、暖簾のようなものを手の甲で持ち上げた。おそらく短めの玉のれんだったのだろう。ばらばらひんやりとした触り心地が妙に楽しく、あらためていいお店だな、と思った。

今日という日に別れを告げて

配偶者と映画の感想を言い合いながら帰路につき、買い物をして帰宅した。ちいかわ映画を観た直後なので、うっかりちいかわのグミとか買ってしまった。

パッケージが可愛らしく、見たことのないお酒が並んでいた。ワイン酵母で醸造した日本酒って、どんな味わいになるのだろうか。うっかり購入。

テイスティングノート:オレンジ、グリーンキウイ、ヨーグルト

味わいはかなりフルーティーなのだろうか。飲むのが楽しみだ。


帰宅後は22時半くらいに布団に入り、1時間ほどうつらうつらして眠りについた。いつもは日付が変わっても眠りにつけず適当な動画を流しながら眠りについていたので、この時間に眠気で微睡むのは久しぶりだった。

漫画「よふかしのうた」に、「人はなぜ夜ふかしをすると思う? 今日という日に満足していないからだ」という台詞があったように思う。リベンジ夜更かしなんかはその典型例なのではないか。今日という1日に満足していないから、明日を始められない(「明日を始められない」というワードはCreepy Nutsの「よふかしのうた」にも登場する)。今日という日に対する未練が、明日が始まるのを拒むのだろう。

この日は、確かに1日に満足していた。明日を始めることになんの意義もなかった。ゆえに、きちんと眠りにつくことができたのかもしれない。