「テトリス」みたいな動きをする日もある
8時過ぎに目が覚める。最近運動をしているからか、それともなわとびをするたび強制的に外に出ているからか、起きる時間が早くなっている。午前中が長くて喜ばしい。
今日は9時頃から母と母の友人と3人で遊びに行く予定だったので、8時半くらいからお皿を洗ったりラジオ体操をしたりなわとびをしたりする。ラジオ体操というかテレビ体操を行ったのだが、ボカロ曲の「テトリス」みたいな動きをさせられて面白かった。「時間の見積もりが甘く15分ほど遅刻してしまったな」と思っていたが、時計を5分見間違えていて20分の遅刻であった。失敗。
家まで迎えに来てもらい、出発。
道中は車で1時間ほどあり、その間天気が良くてテンションの高い母と私はずっと喋り倒していた。私っておしゃべりすぎるかも、と最近特に思う。でも何を話したかは覚えていない。
ニジマスより先にとんぼが釣れる
今日の目的地①へ着いた。養鱒公園である。今日はニジマスを釣りに来たのだ。3人で釣り竿を借り、どこから釣ろうかと釣り堀周りをうろつく。すると、私が立てて持っていた釣り竿にとんぼが止まっていた。

この日初の釣果(とんぼ)。

釣り堀の様子。ニジマスが泳いでいるのが見える。釣ったニジマスは1kgあたりの値段で買い取り、追加でお金を払えば塩焼きやフライにしてもらえるらしい。今日はその場で食べていきたいので、1人2匹までと制限をつけて釣りにチャレンジする。それぞれの胃袋の大きさが自分で取れる責任の大きさだ。
釣り場所を決め、針に練り餌をつける。竿をまたとんぼの停留所にされながらも、糸を垂らして3秒ほど待つ。引いてる! 引き上げるとすでにニジマスが釣れていた。

釣れたニジマス。かなり大きい。30cmほどあっただろうか。
釣り堀の竿にはかえしがついていないので、魚から外れやすい仕組みになっている。しかし、このとき釣れたニジマスはかなり針を飲んでしまっていて、指がギリギリ届かない喉奥まで入ってしまっていた。針を取ろうとニジマスの口に指を入れると、思ったよりも歯がギザギザとしていた。指を入れるのは怖くないが、指を取り出すときに引っかかりそうな歯だ。
私はてっきりニジマスを鮎みたいな植物食だと思っていたのだが、もしかすると動物食なのか? この釣り堀のニジマスは練り餌とかを食べているのかもしれないが、野生のニジマスは何を食べているのだろうか。調べたところ、昆虫とかエビとか小魚とかの小さい生き物を食べる動物食の魚らしい。肉食だ。
無事1人2匹ずつ釣り、全て塩焼きとフライにしてもらった。私が最初に釣ったニジマスが1番大きかった。MVPかもしれない。とんぼも2匹釣れた(?)し。
ニジマスの調理が終わるまで、あたりを散策したり遊んだりする。バッテリーカーがあったので乗ってみた。遊園地とかにあって動物を模していたりする、コインを入れるとゆっくり動く小型の乗り物だ。ライオンとひつじとパンダのバッテリーカーがあったが、やっぱりパンダだろう、パンダの背中に乗り込む。コインを投入して足元にある突起を踏むと、ゆっくりと進みだした。そのゆったりとした速度が、自走式メリーゴーランドみたいで妙に面白かった。

ニジマスの塩焼きは、旨味の詰まった身からはそこはかとない川っぽい香りがして、丸焼きなので皮の中に水分が閉じ込められていておいしい。フライは思っている数倍かろやかで、全く油っこくなくてふわふわとした身質だった。そのままでも、ソースをかけて食べてもおいしかった。いくらでも食べられそうだ。しかし、3人で全て食べ終わった頃にはお腹がいっぱいになっていた。

飲んでいた甘くないイタリアーノにヌメラがいた。かわいい。
ニジマスを堪能したのちゴーカートにも乗った。ゴーカートって、思ったよりも速度が出る。怯えながらアクセルやブレーキを踏んだ。慣れてくると、そのスリルも踏まえて楽しい。母に動画を撮ってもらったのだが、側から見るとそんなに速度は出ていなかった。

芝生にたびたびキノコが生えていた。よく見ると円形に生えているように見えなくもない。フェアリーリングかも。
フェアリーリングって中に入ると取り替え子(チェンジリング)になるみたいな話があったよな〜と思って調べたものの、そういう童話は検索に出てこなかった。かわりに、ダンジョン飯の「チェンジリング」という生き物?がヒットした。7〜8巻に出てくるらしい。覚えてないし読み返そうかな。
公園内には犬を連れた人たちもそこそこいた。黒くて中型以上はありそうなプードルが、暑いのか舌をびろびろさせているのを眺めた。犬用の白い帽子を被らされていて、黒い毛とのコントラストが可愛かった。ファッショナブル犬だ。
裸で対峙するオニヤンマはぎりぎり脅威
養鱒公園で遊び倒したのち、お腹いっぱいになりながら今度は温泉へと向かう。
道中の道の駅に寄って、ヤーコン味?のソフトクリームを食べた。謎の鶯色をしたソフトクリームで、抹茶と玄米茶を合わせたような味がしておいしかった。妙に香ばしくて後味がすっきりしている。
1時間ほどで目的地②であるエンゼルフォレスト白河高原へと到着。ここも犬を連れている人が多かった。私たちの目的は温泉だったので、入湯料を払って温泉に入ることに。
体を洗って湯に入る。少し高い施設なだけあって、備え付けのシャンプーやらコンディショナーで髪を洗ってもキシキシしないのがうれしかった。洗顔料だけやや洗浄力が強いのか、口の周りが突っ張る感じがあった。ここの温泉はpH値9.7のアルカリ性で美肌効果が高いらしい。確かに、湯に浸かっていると肌がキュッキュする感覚がある。
普通の湯に浸かり、露天風呂に浸かり、香り湯(この日はひのきの香り)とつぼ湯に浸かり、初秋のほどよい空気の中で外気浴をした。露天風呂はもちろん外気に晒されているのだがすぐ外が森ゆえか、オニヤンマが目の前を横切っていった。服を着ていたら何とも思わないのだが、裸で対峙するオニヤンマは妙に己の外皮の柔らかさや心許なさを感じさせる。ぎりぎり脅威だと思う。露天風呂に産卵しようとしているトンボもいた。
サウナは普通のサウナとミストサウナがあった。しかし、私は年々サウナの魅力がわからなくなっているので、今回は遠慮した。
お風呂上がりにつける化粧水も備え付けのものがあったので、借りて使ってみることに。謎の横着でボディローション的なものを顔に塗ったところ、皮膚は突っ張るのに口の周りだけひりひりした。大人しく化粧水の方も借りて顔に塗りたくる。

文章のクセがありすぎる温泉の説明書きもあった。
エンゼルフォレスト白河高原に湧出した「彩光の湯」は、東北屈指の"美肌づくり"と"若返り"の温泉です。
古来、日本では名湯はアルカリ性の単純温泉と決まっているようです。 ここのpH値9.7という強いアルカリ性単純温泉には、皮膚表面の角質を柔らかくし、しかも古い角質を落としてくれる重曹成分が多く含まれています。この湯にはすぐれた天然の石けん効果があるのです。 特に女性には、湯上がりの滑らかで潤いのある肌と清涼感が、何物にも代え難く満ち足りた気持ちにしてくれることでしょう。
私はこれほど優れたアルカリ性の温泉に出会ったら、ためらうことなく、頭から100杯以上の被り湯をします。 この温泉には殺菌効果があるうえ、頭皮から温泉成分が入り、血液の新陳代謝が促進されるため、頭から両肩にかけてすぅ~っと疲れが取れて行くのがわかります。癒し効果が抜群なのです。
洋の東西を問わず昔から、温泉は"若返りの湯"と言われてきました。 特に「彩光の湯」のように還元力のある温泉にはうってつけの言葉でしょう。 還元力に優れた温泉は皮膚の老化を防ぐと言われていますが、それは全身の細胞を活性化し若返らせてくれるからです。 このような清涼感あふれた湯と緑豊かな一級の自然環境は、当然のように精神的にも私たちを若返らせてくれます。 私はこの湯を"心身再生の湯"と呼びたいと思います。 アンチエージングを超えた湯だからです。 強アルカリ性の温泉成分の刺激が細胞の働きを活発にすることによって、ホルモンの分泌を適正にし、自律神経の働きを整えてくれます。 免疫力の高い健康な体は自律神経のバランスによって支えられます。 さらに言えば、この湯は自律神経をコントロールする白血球の数や機能を適正値に戻してくれます。 免疫力を高めてくれる予防医学としての「彩光の湯」にも、私は期待します。
地球が丸ごと沸かしてくれた天与の恵み、"美容"と"健康"と"若返り"の「彩光の湯」は、四季の彩り豊かな羽鳥湖高原の自然環境によって支えられていることは改めて言うまでもありません。
パネルでは「羽鳥湖温泉」と書いてあるところが、公式ホームページでは「彩光の湯」と書いてあった。名称変更があったのだろうか。
小悪魔agehaみたいな「工事車両出入口」
帰りは羽鳥湖を眺めながら、のんびりと帰宅した。ぼーっとしながら道路を眺めていると、小悪魔agehaみたいな「工事車両出入口」の立看板があった。黒背景にピンクのしゃなりとした文字で「工事車両出入口」と書いてあり、さらにピンクの文字には銀色のラインストーンみたいな縁取りがされていた。田舎の風景におおよそ似つかわしくない色合いだった。目立つという点では良いのかもしれない。ちょっと面白いし。
帰宅後にギャルっぽい看板について調べたところ、本当に扱っているお店があった。まさしくこんな感じの看板だった。実在するんだ……。
生かつおにすだち、完成されすぎている
帰宅途中にスーパーに寄って実家へと向かい、配偶者も加えて居酒屋さんごっこをした。母が酒を飲みながら料理を作り、私はそれを提供される人役だった。母は道の駅で「アップルゴーヤ」や紫の芋である「ノーブルシャドー」を購入しており、それを使った料理も出てきた。アップルゴーヤはネットで調べると「苦味が少ない」と出てきたので、生のままみんなでひと齧りしたが、全然苦かった。苦さもあり、青臭さもある。ネット、全然嘘つくじゃん。嘘つき!
紫のポテトサラダも出てきた。毒ポテトサラダ、といった面持ちのポテトサラダだ。母は「じゃがいもっぽくなくておいしくない」と不満げだったが、普通においしかった。確かにホクホク系ではないけれど、さっぱりしていておいしい。
他にも枝豆とか生かつおとか豚汁とか鮭白子とか、さまざまなものが出てきた。すだちもあったので、生かつおをすだちを絞り入れたポン酢で食べたところ、とんでもなくおいしかった。は、華やかだ。華やかかつ爽やか。贅沢の味がする。これ以上薬味も何もいらない。完成されすぎていた。
ほどほどに飲んだり食べたりして、22時頃帰宅した。帰宅時、歩きながら星座アプリを使って星を眺めた。マイナー星座である「や座」や「三角座」を興味本位で探す。光は強くないがそれっぽいものを見つけることができてうれしかった。三角座はちゃんと三角だった。一方、「きりん座」は見つけられなかった。光が弱すぎるのかも。
無事家へと帰りつき、歯を磨いてストレッチをして眠りにつく。布団に入る前に用を足しているとき、トイレットペーパーのミシン目を爪で破って穴を開ける感覚が、指先で障子の紙を破る感覚にそっくりなことに気がついた。人やものに損害を与えずにやってはいけないことができる瞬間って、うれしい。ジェネリック障子の紙破りだ。
口の周りがダメージを受けたのか、なめかんみたいになっていた。なめかんというのはおそらく東北の方言で、私は唇の外側〜唇の周りの皮膚がヒリヒリしたり、爛れたりすることを指すと認識している。私の顔の皮膚は基本的に強めなのだが、冬が近くなると唇、とくに口の周りだけ乾燥して荒れることが多々あるのだ。今回はそこにアルカリ性の強いお湯と合わないローションをつけたことにより、皮膚が荒れてしまったのかもしれない。寝て起きたら良くなっていることを祈りながら、口の周りにたっぷりとヴァセリンを塗った。